内容説明
南部を舞台とした作品を次々に発表したフォークナーのモダニズムに満ちた手法は世界を席巻した。次世代のオコーナーは、アメリカの大衆社会の病巣を鋭く見つめる「ニヒリズムとの闘い」を作品に結実させた…。
目次
1(ジョージ・W.ケイブルの「ジャン・ア・ポクラン」―南部的問題;ウィリアム・フォークナーの「黒衣の道化師」―神の詐欺師性;ロバート・P.ウォレンの「いちご寒」―現代の「ノアの洪水」;カーソン・マッカラーズの『結婚式のメンバー』―花開いた言葉)
2(フラナリー・オコーナーの原風景―終末のドラマ;「パーカーの背中」―オコーナーの課題;「黒ん坊の像」との出会い―南部の町で;「善人はなかなかいない」―ミスフィットは本当に「父親殺し」か;『賢い血』論)
著者等紹介
井上一郎[イノウエイチロウ]
1949年生まれ。1973年、九州大学大学院文学研究科修士課程修了。1993~1994年、ノースカロライナ州立大学客員研究員。現在、長崎大学教育学部教授。専攻、アメリカ(南部)文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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