内容説明
「不完全な死体」が「完全な死体」となる時!「死」と「夢」の側から照射した寺山修司論の決定版。
目次
第1章 懐かしのわが家(懐かしのわが家)
第2章 命をもらった死(命をもらった死;月蝕書簡)
第3章 啄木になりたかった男(さいはての駅;テロルの悲しみ)
第4章 寺山家の人々(中城ふみ子;岸上大作)
第5章 歌と履歴書(歌と履歴書;戦士の休息)
著者等紹介
福島泰樹[フクシマヤスキ]
1943年、東京市下谷区に生まれる。早稲田大学文学部卒。歌集『バリケード・一九六六年二月』でデビュー。「短歌絶叫コンサート」を創出、1200ステージを超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
83
寺山修司の次の世代の寺山修司像が分かる。寺山修司の事を語っているのか、著者の事を語っているのかが分かりにくい。それぞれが雑誌類の記事のため、それぞれの記事ごとの視点が違うためかもしれない。一冊にまとめるにあたって、もう少し加筆があるか、始めに、どの部はどういう視点で書いたものかの説明があると嬉しかった。2016/01/08
chisarunn
6
「マッチ擦るつかのま海に霧深し 身捨つるほどの祖国はありや」寺山修司。まあ、寺山修司の代表作としてこの歌を取り上げるのは異論もあるかと思うが、この歌集の作者福島泰樹が返歌といってもいい歌を詠んでいる。「祖国それは身捨つるほどに霧深き海、茫漠の雲赴くところ」福島にとって寺山=祖国といってもいいほどの存在だったのだろうか。2023/01/25