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内容説明
江戸時代、日本人の美意識は世界の最高水準にあった。しかし、明治維新以降、西洋の合理主義思想を受け入れた日本人は、日本文化の美意識である「みやび」「うつくし」「いき」「いつくし」を無駄なものとして放棄してしまった。この失われた美意識が、普遍的な芸術作品の数々にはひそやかに息づいている。それを丹念に拾い出すことにより、「和」の精神の原像に迫った異色の芸術論。
目次
序章 (文化の断層;現代美学との関係)
第1章 逆説的な美学(不易流行;逆説的な視線;江戸美術の生動感)
第2章 美とハーモニー(ハーモニーの発見;共通感覚と脳の進化;逆説としてのバロック;優美の継承と「うつくし」の放棄)
第3章 美の原形(波状曲線の美学;黄金分割の秘密;慈しみの画家ピカソ;美という意識の誕生)
第4章 美と慈しみ(「いつくし」としての「うつくし」;自然美の魅力;「いき」の構造;「みやび」の忘却)
著者等紹介
杉山鼎[スギヤマカナエ]
プロダクトデザイナー。1943年東京生まれ。1962年東京都立北園高等学校卒業。卒業後は「坊城サークル」に参加し、古典文学を学ぶ。1965年日本デザインスクール(現、日本デザイン専門学校)工業デザイン科中退。その後米国商社、デザインオフィス、メーカーを経てテクノデザイン研究所を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。