内容説明
ひとりぼっちのふたりが出会って―こころやさしい物語が生まれました。
著者等紹介
今江祥智[イマエヨシトモ]
1932年大阪生まれ。同志社大学文学部英文科卒業。教師、編集者を経て、絵本、童話、小説、エッセイ、評論、翻訳など多岐にわたって活躍している。『ぼんぼん』(理論社)で日本児童文学者協会賞、『兄貴』(理論社)で野間児童文芸賞、『でんでんだいこいのち』(絵/片山健 童心社)で小学館児童出版文化賞、『いろはにほへと』(絵/長谷川義史 BL出版)で日本絵本賞を受賞
長新太[チョウシンタ]
1927年東京生まれ。漫画家としてスタートし、絵本、挿絵、イラストレーション、童話、エッセイなど幅広いジャンルで活躍。『おしゃべりなたまごやき』(作/寺村輝夫 福音館書店)で文藝春秋漫画賞、『はるですよ ふくろうおばさん』(講談社)で講談社出版文化賞、『ヘンテコどうぶつ日記』(理論社)で路傍の石幼少年文学賞、『ゴムあたまポンたろう』(童心社)で日本絵本賞を、受賞。2005年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やすらぎ🍀
165
東京で描き始めた頃の果てしない乾きをこの物語に乗せた、今江祥智さん。長新太さんの絵から沁み入る潤いとともに絶版本を復刊。生まれつきの性格で、何をするときもずっとおしゃべりをしているシロサイのライノ。どうしても抑えられなくて、賑やかさにみんな離れていく。不器用なサイに留まる鳥さえ来なくなって、今日もぼくはひとり。そこに舞い降りた、きみ。ジーナといるとなぜか安心する。きみもそうだって。長く辛い乾季、小さなきみがぼくの背中にいつもいてくれるだけで幸せ。ぼくのおしゃべりがほのぼのと、励みになることもあるんだって。2024/02/12
かおりんご
15
児童書。おしゃべりのライノと鳥の話。実は二人とも支え合っていたという流れ。ザ・児童書って感じ。2013/11/26
頼ちゃん
9
今江祥智さんが自分の著作の中でもかなり気に入っているとのこと。2018/04/29
クドアンヌ
5
うまく言葉に出来ないから「よかった」としか言えない。自分が嫌いになりそうになったときにまた読みたい。2024/03/03
のん@絵本童話専門
2
中学年向けおすすめ図書一覧に載っていた一冊。わざとらしくなく、教訓めいておらず、ご都合主義でもなく、だけど確実に何かを読み手の心に残していくような強さのあるお話でした。周りからは見下されているサイのぼくとサイトリのきみ、厳しい自然の中で育んだ友情の物語。2022/04/18