出版社内容情報
【ポルタ文庫】両親と死別した孝志が顔も知らない異母兄に会いに行くと、そこに待っていたのは鄙びた場所で喫茶店と一匹の猫だった。
内容説明
両親と死別した高校生の村瀬孝志は、生前に父が遺していた言葉に従って、小野進次郎という顔も知らない異母兄に会いに行くことに。鄙びた町で喫茶店を営む彼を訪ねた孝志を出迎えてくれたのは、一匹の白い猫だった―。その後、なんとか進次郎と顔を合わせた孝志は、にわかには信じられない話を聞く。なんと進次郎は“呪い”にかけられたせいで、満月の日以外、昼間は猫になってしまうのだという。日中の進次郎のサポートと、夜だけ営業する猫と触れ合える茶房・みかげ庵の手伝いを条件に、孝志は進次郎との同居生活を始めるが…。人の想いが交錯する、猫と癒やしのあやかし物語。
著者等紹介
椎名蓮月[シイナレンゲツ]
2010年に『紅のトリニティ』(富士見ファンタジア文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
40
朝から娘が元書記官の書かれた本が面白かったとラインが。いやいや現の世界からそろそろ三行半を貰える頭にはこのようなモフモフと妖が身の丈に合ってきた。腹違いの兄の元に身を寄せる弟。兄は・・思わぬ災難に・・なんと昼間は猫に?!。。猫喫茶など行ったことは無い。ツンデレ猫なら我が家にいる。やんちゃ坊主も賢いおねえちゃん猫も我が家に滞在してくれていた。娘達の善き遊び相手であり癒しの元だった。何故人間の兄が猫に?。猫の想い、人の想い。言葉が通じるものなら言葉を惜しんではならないし、人を傷つける言葉は止したがいい。2020/08/23
みかんめろん
28
図書館本。術者である両親を亡くした孝志は喫茶店を営む異母兄進次郎の元に。ただその進次郎はなんと昼間は猫になってしまう呪いをかけられていた…術者やあやかし猫も登場するファンタジーストーリー。環境のせいで極力人と関わらず冷静諦観ややドライな性格に育った孝志、面倒見が良くて色々過去がありそうな進次郎、進次郎の祖父の飼い猫だったみかげ(ミケ)らの心のふれあいが優しく丁寧に描かれます。孝志は表紙よりやや影のあるイメージかな。全体的に落ち着いた作品でした。星2つ★★2025/03/07
よっしー
21
家族を亡くし、異母兄に会いに行ったら、その兄が昼間は猫になってしまう。普通じゃあり得ない展開な筈ですが、それを淡々と受け入れている孝志に思わず何でもありなのかと思っていたら、その世界でも当たり前ではなかったのですね(笑 兄にかけられた呪いの理由もそこまで深刻ではなかったので、良かったです。とはいえ、まだまだ呪いの解除までは時間がかかりそうですね。出てくる猫達も可愛くて、癒されました。2022/05/09
にゃうぴょん
13
面白かったです。猫達がモフモフ寄ってきてくれる猫茶房って素晴らしい行ってみたいです。お兄さんも優しくほのぼのした空気に和みます。お兄さんの呪いが解けてないので続きが読みたいです。2020/01/04
リディア
12
あやかしと言っても呪い(?)で昼間猫になるお兄さんと猫又と死んでるっぽい猫が出てくるだけ。主人公の高校生の孝志もお兄さんも優しい。ほんわりしたお話。猫になる呪いが解けてないのでまだ続くのかな?結晶ガチャも意味不明のまま。2019/12/03