内容説明
大日本帝国の全権を握った姿千鶴首相は、日米戦争の早期解決に向けて幾つかの策謀をめぐらしていた。その一つが、アメリカに先がけて原爆を製造することだった。一方、アメリカのトルーマン大統領は、日本の攻勢に激怒し、ハルゼー提督に全艦隊をもって日本本土を急襲せよ、と命じていた。エセックス級空母８隻を擁する大機動部隊の接近を、イージス艦のフェーズドアレイレーダーで知った統合作戦本部は、瑞鶴など空母４隻、大和以下戦艦４隻を太平洋に派遣した。むろん海上自衛隊主力も迎撃に向かう。さらに陸上航空基地も緊急配備を終え、ここに一大海空戦が勃発した。そうした表舞台の華々しい戦闘の陰で、特別任務を帯びた伊号４００と４０１が、呉軍港から密かに出航していった。２隻は特殊兵器を積んで、アメリカ本土攻撃をめざしたのである。その特殊兵器とは、一体？平成特戦隊ですら思いも及ばない姿首相の智謀は、果たしてどんな結末を迎えるのだろうか。
著者等紹介
橋本純［ハシモトジュン］
群馬県前橋市出身。各種の職歴を転々とした後、風俗ライターからミリタリー・コミック原作者に転身。軍事解説なども手掛けた後、１９９３年に『ト・ロ・ル』（光栄）で小説家デビュー。以後、架空戦記、歴史小説、妖怪変化などを題材に幅広い執筆活動を続けている
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