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出版社内容情報
ブータンの自然をこよなく愛した、ひとりの日本人。その人の名は、西岡京治。農民の立場にたち、28年間もの間、農業指導に取り組み続けた彼の生涯を通じ、真の国際協力とは何かを問う、感動のノンフィクション。
第43回青少年感想文全国コンクール 高学年の部
中・高学年
内容説明
一九九二年三月、ヒマラヤの山やまにいだかれたブータン王国で、ひとりの日本人のお葬式がいとなまれていました。その人の名は、西岡京治。日本から夫人の里子と共にやってきて二十八年め、京治はこの地で生涯をとじたのです。国王をはじめ、あらゆるブータン国民が、京治の死をかなしみ、なみだをながしました。西岡京治は、ブータンの人びとに心から愛された日本人です。小学中級以上むき。
目次
はじめに パロ盆地の丘
1 草花ずきのお母さん
2 ふたりの東北ネパール
3 いよいよブータンへ
4 ゼロからの出発
5 オンディさんとザンモさん
6 評判になりはじめた野菜
7 国王とダイコンのたね
8 ながされたパロ農場
9 シェムガン県パンバン村
10 ダショーと空飛ぶ野菜たち
おわりに ニシオカ橋はいまも
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
16
日本の国際協力の最高の成功例となった西岡京治の物語です。この人を知ってからもっと知りたいと思いたどり着いたのがこの本でした、小学生むけなのでひらがな多めで字も大きくとても読みやすかったです。新婚間もない時に夫婦でブータンに赴任した西岡でしたがあまり歓迎されてない状況でしたが小さい農地で日本から持って来た大根を植えて収穫できると売ったりして興味を持ってもらう事により徐々に広め国王の信頼を得て遂には彼の試験場はブータンの農業の中心になるまでに成長させました。一人の人間がこれほどの変化をもたらすとは感動しました2018/11/30
ステビア
15
ブータンの農業を良くすることに生涯を捧げた日本人がいた、とテレビで見て、ずっと気になっていた。この本はその男、ダショー・ニシオカについてのノンフィクションだ。早い死が惜しまれる。中尾佐助の弟子で、川喜田二郎とも関わりがあったという。2015/05/24
おはなし会 芽ぶっく
8
第43回青少年読書感想文コンクール課題図書 高学年 教育出版国語 6年生 【平成27年度教科書掲載本 令和2年度教科書掲載本】2015/06/19
頼ちゃん
5
教科書にのっている作品。いまの子供達はすすめなければ、おそらく手に取らないだろう。戦国武将とか歴史上の人物の伝記はよく読むし、それはいいことだけど、こういう身近な人物、自分の生活にも関わり合いのある人物の伝記を読んで、たとえばこういうことをしたいとか進路の参考にしてくれたらいいなと思う。2016/08/02
ジュースの素
5
まだブータンが世界との国交を閉ざしている時代、西岡はヒマラヤの国が農業生産を上げられず貧している事を知り、何とか役立ちたいと同じ意思を持つ妻と赴く。ブータンと言えば山岳地帯で標高も高く農業技術も低い土地で国王も西岡には出来るだけの援助と協力をした。文章にすれば数行でも その為の努力は血の滲むようなものだったと思う。28年の月日をブータンに捧げた彼の業績は偉大だ。ダショーと言う立派な称号を国王から得た。 若くして世を去ってしまったが葬儀は国を挙げての盛大なものだった。2016/02/02