内容説明
1930年代はアメリカ教育行政学の激動期、もしくは転換期であった。簡単な比較をするには慎重でなければならないが、1930年代は、ベトナム戦争や公民権運動などで揺れた1960年代のそれとは比較にならない位の激変期であったのではないかと思われる。1930年代のアメリカ社会は、未曽有の大恐慌に襲われ、アメリカ資本主義が存亡の危機に瀕した時代でもあった。それは同時に、政治、経済、思想その他総過程において検証と反省が行われ、その転換が叫ばれた時代でもあった。本研究は、1930年代のアメリカ教育行政学の特質を明らかにしようとすることを主要な目的としている。
目次
本研究の課題と方法と構成
アメリカ教育行政学成立前史
アメリカ教育行政学の成立
「科学的管理法」とアメリカ教育行政学
F.E.スポウルディングの教育行政学
J.F.ボビットの教育行政学
E.P.カバリーとG.D.ストレイヤーの教育行政学
管理教育行政学の展開と批判
G.S.カウンツの教育行政学
J.H.ニューロンの教育行政学
本研究の総括
著者等紹介
中谷彪[ナカタニカオル]
1943年大阪府に生まれる。1972年東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得。1988‐9年トリニティー大学・文部省在外研究員。専攻は教育学・教育行政学。大阪教育大学の講師、助教授、教授、学長を経て退官。武庫川女子大学文学部教授。大阪教育大学名誉教授。博士(文学)
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