出版社内容情報
グノーシス主義の反駁を目的として書かれた、リヨンのエイレナイオスの主著(全5巻)の第2巻。全巻で報告された、ヴァレンティノス派をはじめとするグノーシス諸派の教説に対して、論点ごとにその思弁の矛盾を論破し、精緻な内在的批判を加えていく。本邦初訳!
エイレナイオス[エイレナイオス]
178年頃からリオン司教、一般にスミュルナ出身と考えられている最初のすぐれたカトリック神学者。その生涯と思想の両方で、東西間のきずなとなった。
大貫 隆[オオヌキ タカシ]
1945年静岡県生、1980-1991年東京女子大学、1991-2009年東京大学大学院総合文化研究科、2009-2014年自由学園最高学部勤務、現在東京大学名誉教授。主な編著書『グノーシス考』『グノーシス 陰の精神史』『グノーシス 異端と近代』(共編著)『グノーシス「妬み」の政治学』(以上岩波書店)、『ロゴスとソフィア』(教文館)、『グノーシスの神話』(講談社)。 主な訳書『ナグ・ハマデイ文書』全4巻、『グノーシスの変容』、クルト・ルドルフ『グノーシス』(以上共訳、岩波書店)、ハンス・ヨナス『グノーシスと古代末期の精神』全2巻(ぷねうま舎)。