内容説明
都市美理念の歴史をふりかえり、景観規制の根本を考える。
目次
都市美の思想史
イタリアの都市美ルネサンス―変わらない古典的な美意識
フランスの「都市の美化」―理念の萌芽と発展
フランスの都市美保全施策―その誕生と昇華
ドイツの国土美化と郷土保護思想―美を与えることと美を見いだすこと
ドイツの都市条例―建築外観規制による都市景観の形成
イギリス田園都市の都市美思想とアメニティ―美と都市計画制度
ベルギーの都市美運動―個性ある町並みを求めて
スペインの都市美思潮とバルセロナでの展開―形態美から公共空間の回復へ
アメリカのシティ・ビューティフル運動―都市の美しさを追求した市民と専門家たち
アメリカの建築条例の起源と都市美―建物高さ制限の成立・変遷に見る都市景観の理想と現実
アメリカのニューアーバニズムが創造する都市美理念―都市づくりの規範とプロセスから生み出される新たな価値
日本の都市美運動―市民社会への精神史
日本における風景認識の変遷―近代における自然の風景の発見と価値づけ
都市美創出の道筋をたどる―「都市美」とは何であったか、「都市美」とは何であり得るか
著者等紹介
西村幸夫[ニシムラユキオ]
1952年福岡県生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業、同大学院修了。明治大学助手、東京大学助教授を経て、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻教授。この間、アジア工科大学助教授、マサチューセッツ工科大学客員研究員などを歴任。工学博士
宮脇勝[ミヤワキマサル]
1966年北海道生まれ。北海道大学建築工学科卒業、東京大学大学院都市工学専攻修士・博士課程修了。ローマ大学留学(イタリア政府給費留学生)。北海道大学助手を経て、千葉大学都市環境システム学科助教授。博士(工学)
鳥海基樹[トリウミモトキ]
1969年埼玉県生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業、同大学院修士課程修了。フランス国立パリ社会科学高等研究院(EHESS)博士課程修了。博士(都市学)。首都大学東京都市環境学部建築・都市コース専任講師
赤坂信[アカサカマコト]
1950年新潟県生まれ。千葉大学大学院修士(造園学専攻)課程修了。ハノーファー大学(造園史・都市緑地史)留学(西独政府給費留学)。千葉大学園芸学部助教授。日本造園学会賞(研究論文部門)受賞。日本ICOMOS理事
井川博文[イカワヒロフミ]
1974年東京都生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。同大学院修士課程修了。同大学院博士課程を中退。1998~99年までワイマール大学留学。2000~2003年までアーヘン工科大学文化財保存学研究室客員研究員
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