内容説明
私たちは、だれもが個人である。しかし、私たちは、個人であるために、他者からの支えを必要とする。「ケア」をめぐって、フランス哲学の中枢を担う著者が、社会国家と市民社会との新たな関連を構想する。
目次
序論 個人からなる社会
第1章 現代の個人と国家のジレンマ(フランスの個人主義とは?;多様な生活様式の社会 ほか)
第2章 個人を支えること(具体化される個人;個人の基盤 ほか)
第3章 能力ある個人(「社会問題」;人間開発(ヒューマンデベロップメント) ほか)
第4章 脆弱な個人(脆弱性の状況;ニーズの主体 ほか)
結論 支えと個人の開花
著者等紹介
ブルジェール,ファビエンヌ[ブルジェール,ファビエンヌ] [Brug`ere,Fabienne]
1964年生まれ、哲学博士(パリ第10‐ナンテール大学)。ボルドー第3‐ミッシェル・モンテーニュ大学哲学教授を経て、現在、パリ第8‐サンドニ・ヴァンセンヌ大学哲学教授。学術誌Nouvelle Revue d’´Esth´etique、Espritの編集委員。道徳・政治哲学を専門とし、ケアの倫理をフランス哲学から再考、ケアの社会哲学を展開。ボルドー都市共同体開発委員会委員長、フランス社会党思考研究所委員を歴任
原山哲[ハラヤマテツ]
1949年生まれ、フランス政府給費留学生(パリ高等師範学校)。ベルサイユSQY大学博士課程修了(社会学博士)。元・東洋大学社会学部教授、専門はケアの組織の日仏比較研究
山下りえ子[ヤマシタリエコ]
1963年生まれ、東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科単位修得退学。現在、東洋大学法学部教授。専攻する民法(損害賠償法)のほか、仲裁ADR、成年後見人に関する国際・学際的研究
阿部又一郎[アベユウイチロウ]
1974年生まれ、千葉大学医学部卒業、フランス政府給費留学生。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了(医学博士)。現在、東京医科歯科大学精神行動医科学分野助教、専門は精神医学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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