内容説明
本書では、人間による文字言語の処理のうち、文の再認記憶と、文とともに提示される多義語の語彙的理解において、記憶表象が活性化され、抑制される認知過程について、実験的検討とモデル構成を行った結果について紹介する。活性化の拡散と連想強度をふまえた記憶表象に関するモデルと、厳密な実験データに基づいて、言語記憶と言語理解の問題を統一的に把握しようと試みた一連の研究をまとめたものである。
目次
関連研究の概観
概念と方法
文の再認記憶に関する検討
SATパラダイムによる語彙的多義性の処理に及ぼす文脈効果の検討
プライミング・パラダイムによる語彙的多義性の処理に及ぼす文脈効果の検討
総括