内容説明
神田の古町長屋には、人騒がせだが正義感の強い三人の隠居が住んでいる。元は悪人を恐れさせた同心で現在は趣味の画業に精を出す「忠吉」。薮木一刀流の剣術道場を息子に譲り老いてなお剣の道を進む「雄太郎」。侍を捨てて芝居の道に人生をかけてきた、口達者な色男の「弾七郎」。分別があってしかるべき還暦を過ぎながらも、まだまだ枯れぬ元サムライの三匹は、江戸の町に渦巻き、孫娘や息子を狙う悪には黙っていられない。人攫いや闇の賭博師は許さない。小悪党から巨悪まで闘う、三人のご隠居ヒーローの登場!
著者等紹介
新美健[ニイミケン]
1968年愛知県豊田市生まれ。金沢経済大学(現・金沢星稜大学)経済学部卒。富山県にて、製版業、電気施工業などを経験したのち、東京でゲーム関係のライターになる。『明治剣狼伝西郷暗殺指令』にて、第七回角川春樹小説賞特別賞を受賞しデビュー。歴史時代作家クラブ文庫新人賞もダブル受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タツ フカガワ
7
初読みの新美健本は6話の連作。元町方同心、元剣術道場主、元武士でいまは役者の3人は同じ長屋に3棟続きで住んでいる。ともに還暦過ぎながら意気軒昂で、身近に起きる騒動を親子、夫婦などを絡めて解決していく。というと有川浩『三匹のおっさん』を想起しますが、ちょっと似た趣きもありました。2020/02/08
トラジ
3
「三匹のおっさん」江戸時代版。設定もほぼほぼ同じような・・・。語彙の使いすぎで違和感がある。こなれてくれば其の豊富さが生きてくるかも。今後に期待。2017/03/24
ドロンジョ935
2
隠居のおじい三匹が、暴れる。年甲斐もなくというよりは、暴れられる年になった。友達って良いな、と、年取るのも悪くないな。2016/11/06
辺野錠
1
明治剣狼伝の人新作出てたのねと急いで手に取る。伝奇色の濃かった前作とは違って地に足付いたベタな時代劇だったがそれだけに痛快という印象。三人の老人のキャラクターが良かった。そんな作風のギャップに戸惑うが解説を読んで納得が行った。2017/09/30
asky0084
1
★★★★*2016/10/31