内容説明
氷山を突き破り、南極観測船を襲う小学校舎。夜光する肌の死美人。時間の魔に憑かれた殺し屋。南国の吸血鬼…残酷なミニアチュールのように細密に描かれた、世にも「異形」な作品集。世紀末の短篇界に一石を投じ、前作『綺霊』で国際的な評価を受けた幻想の詩人による、さらに濃厚なるダーク・ファンタジー世界。闇を愛するショートショート集・第二弾。
著者等紹介
井上雅彦[イノウエマサヒコ]
1960年生まれ。星新一ショートショートコンテストにてデビュー。代表短篇集に『異形博覧会』、『1001秒の恐怖映画』。自ら企画監修を務めるアンソロジー『異形コレクション』で、第19回日本SF大賞特別賞受賞
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感想・レビュー
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ちょん
19
あまり印象に残らなかった短編集。独特の怪しい雰囲気はあるものの、あっという間に終わりすぎて不思議感が長続きしなかった。内容よりも表紙のイラストが頭に残る。2020/12/21
そうたそ
3
★★☆☆☆ ホラーでもないし、ショートショートと呼ぶにも足りない。幻想小品集と呼ぶにふさわしいのではないだろうか。そんな作品集。どれも小粒ですぐに読めてしまうが、井上雅彦の雰囲気を味わうにはちょうど良い。しかし、この短さじゃちょっと個人的には物足りないかなぁ。「竹馬男の犯罪」が気に入ったのだが、こういった短編・掌編を読むのは初めて。これからじわじわと井上雅彦を極めていきたい。この作品集については、正直短すぎて少しあっさりしすぎだった印象。もうちょっとまとまった長さで読んでみたい。2012/10/16
ダリア
3
綺霊ともに毎日よんでる。私の聖書2009/06/02
ななかまどん
3
怖くはないがシュールだ。2009/01/30
もっち
1
「極光」「葛籠」「塔守」あたりが好み 全体に少しだけ感性が合わないと感じるのだけど、読んでいるときより後から振り返ってじわりと霧の中の影のように迫るものがある2016/07/30