内容説明
スクウォット、それは空き家や土地を占拠するという行為を通じて、人間が必要とするあらゆる空間を再分配する運動だ。世界各地のスクウォットの歴史に触れ、韓国におけるスクウォット運動の地平を開いてきたアーティスト・金江による体系的なスクウォット研究書。
目次
001 スクウォットの誕生背景とスクウォット運動の成長(美しき物置小屋;スクウォット―未使用空間に忍び込む ほか)
002 芸術スクウォットの登場と芸術運動としてのスクウォット(交換価値の中に閉じ込められた美術、美術家たち;アカデミーによる、アカデミーのためのアカデミー ほか)
003 多様な芸術スクウォットの事例(スクウォットAtoZ;フランスのスクウォット ほか)
004 芸術スクウォットの精神(芸術スクウォットの多様性と差異;自律Autonomie ほか)
005 韓国のスクウォット、オアシスをつくる(オアシス・プロジェクト―木洞芸術人会館スクウォット;韓国のスクウォット―バラック小屋、貧民街、そしてスクウォット!)
著者等紹介
金江[キムガン]
1970年、韓国・ソウル生まれ。大学時代、生とともにある芸術という問題に悩み、実技室よりもストリートで多くの時間を過ごした。卒業後は市民美術団体「ヌッパラム」を結成し、大衆芸術運動に参加した。2001年に渡仏。2002年から2004年6月までをパリの12区に位置するスクウォット“アルトナシオン(Alternation)”で作品活動をする機会を得た。この時の経験が芸術スクウォットを研究するようになる直接的なモチーフになり、パリの芸術行政・企画専門学校であるエコール・イカ(Ecole ICART)の卒論で「生と芸術の実験室―芸術スクウォット(Laboratoire de l’art et de la vie:Squat Artistique)」を書いた
金友子[キムウジャ]
1977年、京都府生まれ。立命館大学国際言語文化研究所客員研究員、複数の大学で非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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