内容説明
古代仏教の伝統を受継ぎながら、革新的宗教運動を引起こし、自ら変容をとげ展開する中世仏教。そこには、都市・農村を問わず多くの人びとが関わりを持ち、生活に大きな影響を与えた庶民仏教の姿がある。仏教史の常道である教理・教団史を打破り、政治・社会・思想・文化史の成果を踏まえ、日本史の中に総体的に位置づけ、新中世仏教史を構築する。
目次
1 中世仏教の特質と課題
2 古代仏教の継承
3 政治体制と仏教
4 仏教文化の創出
5 仏教の革新運動
6 仏教と一揆
7 仏教文化の多元的創出と伝播
8 近世仏教への胎動