出版社内容情報
1923年(大正12)9月1日、東京・神奈川・静岡・千葉・埼玉・山梨・茨城の一府六県に甚大な被害を与えた関東大震災。東京鉄道局の写真技師が、東海道線・中央線・東北線・常磐線・総武線などの沿線の被災状況や応急工事の様相を撮影した、244枚を収めた写真帖を新装復刊。風俗や建物など、大正末期の社会・世相もよみがえる貴重な記録。
内容説明
東京・神奈川など一府六県に甚大な被害を与えた関東大震災。東京鉄道局の写真技師が、各沿線の被災状況や応急工事の様相を撮影した二四四枚を収めた写真帖を新装復刊。大正末期の社会・世相もよみがえる貴重な記録。
目次
震災ノ東京市内外
震災ノ東海道線
震災ノ熱海線
震災ノ總武房總北條各線
震災ノ常盤線
應急工事後ノ東京市内外
應急工事後ノ東海道線
應急工事後ノ熱海線
應急工事後ノ横須賀線
應急工事後ノ東北本線
應急工事後ノ總北條各線
バラツクノ東京市内外
震災前ノ東京市内
震災前ノ横濱市内
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
66
図書館新刊コーナーで見つけて。関東大震災当時、東京鉄道局写真部というのがあって、そこの写真技師が震災の状況を克明に撮影していた。鉄道周りを中心に映し出される惨状の数々。あまりの酷さに立ち尽くす人々。その惨状は、東京に留まらず、横浜や熱海まで。折れ曲がった線路、脱線した汽車、崩れた駅舎やトンネル。これまで見たことのなかった写真が数多く掲載されている。その惨状から応急工事で立ち直っていく駅舎や線路。あの状態から復活する姿に感動すらおぼえる。地震前の風景もあり、貴重な写真集である。2020/10/13
まるほ
22
お気に入りの読友さんのレビューで知り、早速図書館で取り寄せてみました。▼東京鉄道局写真部の篠原技師による、関東大震災の惨状と復旧を記録した写真集の復刊版。原書は大正13年3月に非売品として刊行されたもの。▼簡単な凡例とともに244枚の写真から構成されており、解説等は全くないが、震災当時の被害の甚大さを十分に実感できる。最終章では、震災前の主な都市の写真も掲載されていて、比較することで被害の悲惨さが分かる。▼貴重な写真集を見ることができました。▼ちなみに定価18,000円とあり、びっくり。図書館に感謝。2020/11/21
鯖
19
解説もなにもなく、244枚の被災した鉄道、レール、瓦礫の写真が並ぶ、東京鉄道局写真部の篠原技師が命ぜられ、記録に残してくれた写真集。SLが横転してたり、レールがめきょめきょのくの字になってたり、地震のエネルギーすさまじい…。大都市の写真には被災前の当時の華やかな様子と並べたものもあり切ない。2021/08/01
kaz
0
震災直後の壊滅的な状況がよくわかる。東京だけでなく、近郊でも、汽車が倒れ、駅舎や橋が崩れ、線路が曲がる等の大きな被害があった。物を運ぶ力が著しくそがれる中、よく復旧できたものだと、感心してしまう。それはそれとして、この類の本の値段が18,000円というのも、ちょっと驚き。図書館の内容紹介は『東京・神奈川など、一府六県に甚大な被害を与えた関東大震災。東京鉄道局の写真技師が、各沿線の被災状況や、応急工事の様相を撮影した244枚を収めた写真帖を新装復刊。大正末期の社会・世相もわかる貴重な記録』。2020/12/02