出版社内容情報
いかにして世界市場に台頭したか。産業育成の過程を俯瞰するとともに、法規制を はじめとした戦略とイノヴェーションを検証する。本書はインド独立以降、高い国際競争力を持つに至った製薬産業の発展の要因を史的に捉える試み。製薬、医薬品に関わる専門的な洞察を基に、アメリカや日本の製薬市場をも俯瞰する中でインド製薬産業の躍進の過程を明示する。
はしがき
序?章 インドの経済開発戦略の変遷と製薬産業の発展
1 本書の課題
2 独立後のインドの経済開発戦略
3 輸入代替成功の要因
4 企業の能力
5 「模倣と革新の融合」とグローバル・バリューチェーンへの参加
6 インドの課題
7 本書の構成
第1章 インド製薬産業の概観──貿易・産業構造・空間構造
1 医薬品とは
2 貿易・産業構造の概観
3 空間的構造
第2章 製薬産業の発展──長期的発展の要因
1 萌芽期──独立以前?1970年まで
2 模倣の時代──1970年代?1980年代
3 輸入代替から輸出志向へ転換──1980年代
4 革新への挑戦──1990年代
5 グローバル化──2000年代
6 集積地の形成──その背景と要因
7 製薬産業の発展
第3章 医薬品価格規制──産業発展の視点から
1 医薬品価格規制の導入──1970年医薬品価格規制令
2 価格規制の強化──1979年医薬品価格規制令
3 経済自由化と医薬品価格規制の緩和
4 医薬品規制緩和への反発と規制強化への転換──2002年医薬品政策公益訴訟と2012年医薬品価格政策
5 モディ政権発足後の動向
6 産業発展のインセンティブとして機能した医薬品価格規制
第4章 模倣と革新の融合──インドのイノヴェーション
1 TRIPS協定がインド製薬産業に与えたインパクト
2 インドのイノヴェーション──模倣と革新の融合
3 TRIPS協定とアウトソーシングビジネスの拡大──GVCへの参加
4 模倣と革新の融合とGVC
第5章 インド製薬企業の発展──企業の能力の形成
1 Ranbaxy Laboratories(ランバクシー・ラボラトリーズ)
2 Dr. Reddy?s Laboratories(ドクター・レッディーズ・ラボラトリーズ)
3 企業の能力とは
第6章 インドと米国──米国市場におけるインドの躍進と課題
1 印米貿易の推移
2 米国市場におけるインド企業の躍進
3 インド企業の製造管理・品質管理体制の揺らぎ
4 知的所有権制度をめぐる問題
5 今後の展望
第7章 インドと日本──投資の拡大と課題
1 日印の医薬品貿易の推移
2 日本市場における動向
3 日本企業のインド進出
4 今後の展望
第8章 医薬品アクセスと産業発展──知的所有権制度と外資規制
1 インドの特許・知的所有権制度に関する課題
2 外資規制の強化
3 医薬品アクセスと産業発展の両立
終?章 インド製薬産業の発展と今後の課題
参考文献
索 引
上池 あつ子[カミイケ アツコ]
著・文・その他
内容説明
本書はインド独立以降、高い国際競争力を持つに至った製薬産業の発展の要因を史的に捉える試み。製薬、医薬品に関わる専門的な洞察を基に、アメリカや日本の製薬市場をも俯瞰する中でインド製薬産業の躍進の過程を明示する。
目次
序章 インドの経済開発戦略の変遷と製薬産業の発展
第1章 インド製薬産業の概観―貿易・産業構造・空間構造
第2章 製薬産業の発展―長期的発展の要因
第3章 医薬品価格規制―産業発展の視点から
第4章 模倣と革新の融合―インドのイノヴェーション
第5章 インド製薬企業の発展―企業の能力の形成
第6章 インドと米国―米国市場におけるインドの躍進と課題
第7章 インドと日本―投資の拡大と課題
第8章 医薬品アクセスと産業発展―知的所有権制度と外資規制
終章 インド製薬産業の発展と今後の課題
著者等紹介
上池あつ子[カミイケアツコ]
1972年香川県生まれ。同志社大学大学院商業研究科博士課程後期課程退学。2017年博士(経済学、大阪市立大学)。現在、神戸大学経済経営研究所学術研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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