出版社内容情報
戦後教育の流れをたどりながら,各教科・領域等における代表的な理論的立場と論点,実践を明らかにしていく。
まえがき
序 章 戦後日本カリキュラム論の史的展開(西岡加名恵)
はじめに
1 戦後新教育の時代
2 統制の強化と系統性重視の時代
3 教育の自由化と「ゆとり教育」の時代
4 グローバル化の進展とコンピテンシー重視の時代
おわりに
第1章 国語科教育の変遷──「言語生活の充実」と「言語能力の獲得」の模索の過程(山本はるか)
はじめに
1 戦後国語科教育の模索
2 系統性と方法論の追究
3 言語能力重視の国語科教育
4 再び「言語活動」重視へ
おわりに
第2章 社会科教育の変遷──「社会科を教える」から「社会科で教える」へ(赤沢早人)
はじめに
1 社会科目標論とカリキュラム論の時代
2 社会科内容論の時代
3 社会科授業論の時代
4 社会科学習(者)論の時代
5 社会科評価論の時代
おわりに
第3章 算数・数学科教育の変遷──「基礎」学力としての算数・数学科(大下卓司)
はじめに
1 算数・数学教育の第二次大戦前から大戦後への展開
2 教育内容の現代化と算数・数学教育
3 算数・数学教育の危機
4 数学的リテラシーの台頭
おわりに
第4章 理科教育の変遷──科学教育としての理科教育へ(森 枝美)
はじめに
1 戦後初期における「生活理科」の時代
2 「科学の方法」への注目
3 教科内容の現代化の問い直し
4 科学的リテラシーの育成をめざす理科教育
おわりに
第5章 英語科教育の変遷──真の「コミュニケーション能力」育成を問い続けて(赤沢真世)
はじめに
1 英米の教授法全盛期の時代
2 英語教育目的論をめぐる議論の活性化の時代
3 コミュニカティブ・アプローチへの本格的転換の時代
4 基礎・基本の定着と4技能のバランスを求める時代
おわりに
第6章 体育科教育の変遷──教育目標をめぐる問い(徳永俊太)
はじめに
1 子どもの生活における体育科教育の役割
2 体育科における系統性の模索
3 学習集団のあり方
おわりに
第7章 音楽科教育の変遷──音楽文化とはなにか(小山英恵)
はじめに
1 音楽の習得を目指す時代
2 音楽する子どもへの着目と基礎をめぐる主張
3 主体的・創造的な音楽学習と音楽教材の広がり
4 「知覚」「感受」への焦点化
おわりに
第8章 総合学習の変遷──教科の枠組みを超えた学習の追究とカリキュラムの創造(若林身歌・田中耕治)
はじめに
1 戦後新教育の時代
2 総合学習の探究の時代
3 「ゆとり教育政策」と「総合学習」の制度化の時代
4 「総合学習」の今日的意義
おわりに
第9章 道徳教育の変遷──「道徳的価値」をどう扱ってきたか(荒木寿友)
はじめに
1 戦後教育改革における修身科の位置づけと修身科復活論
2 「道徳の時間」の特設
3 「人間」という視点からの道徳教育
4 「心の教育」への転換
5 様々な道徳教育のアプローチ
6 道徳の教科化を迎えて
おわりに
第10章 障害児教育の変遷──「自立」の意味を問い直す(窪田知子)
はじめに
1 新教育体制下の障害児教育──生活・職業教育中心の教育
2 教育内容の整理と教科教育の試行
3 障害の重度化と養護学校教育の義務制実施
4 特別支援教育時代の幕開け──「自立と社会参加」に向けて
おわりに
あとがき
巻末資料 戦後日本教育方法論史年表
人名索引
事項索引
田中 耕治[タナカ コウジ]
京都大学教育学部名誉教授
内容説明
本書は、戦後初期から現在までの教育実践研究・教育方法研究の成果を一望する、研究者・学生にとっての必読書の下巻である。戦後教育には、「戦後新教育」→「統制の強化と系統性重視」→「教育の自由化とゆとり教育」→「グローバル化の進展とコンピテンシー重視」という流れがある。それをたどりながら、各教科・領域等における代表的な理論的立場と論点、実践を明らかにしていく。
目次
序章 戦後日本カリキュラム論の史的展開
第1章 国語科教育の変遷―「言語生活の充実」と「言語能力の獲得」の模索の過程
第2章 社会科教育の変遷―「社会科を教える」から「社会科で教える」へ
第3章 算数・数学科教育の変遷―「基礎」学力としての算数・数学科
第4章 理科教育の変遷―科学教育としての理科教育へ
第5章 英語科教育の変遷―真の「コミュニケーション能力」育成を問い続けて
第6章 体育科教育の変遷―教育目標をめぐる問い
第7章 音楽科教育の変遷―音楽文化とはなにか
第8章 総合学習の変遷―教科の枠組みを超えた学習の追究とカリキュラムの創造
第9章 道徳教育の変遷―「道徳的価値」をどう扱ってきたか
第10章 障害児教育の変遷―「自立」の意味を問い直す
著者等紹介
田中耕治[タナカコウジ]
1980年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程満期退学。大阪経済大学講師、助教授、兵庫教育大学助教授を経て、京都大学大学院教育学研究科教育方法学講座教授。学会活動、日本教育方法学会理事、日本カリキュラム学会理事。専門、教育方法学、教育評価論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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