出版社内容情報
胎児期や乳児期の運動をめぐる最前線から、子どもの育ちを考える特集脳科学の進歩が目覚ましいなか、「ミラーニューロン」や「運動の発現における意識の関与」の発見など、運動をめぐる研究も新たな段階に入ってきています。本号では、胎動や乳児期の運動の研究紹介を中心に、知られざる「動くことの意味」について迫ります。運動発達をめぐる最前線から、子どもの育ちを考える特集。
【特 集】
総論 動くことで広がる赤ちゃんの世界(小西行郎)
? ヒトはどのようにして動き始めるのか
運動の始まりとしての胎動を考える(諸隈誠一)
胎児の表情の発達(秦 利之)
意識と無意識の切り替え(荒田晶子)
新生児・乳児期に観察されるジェネラルムーブメント(中野尚子)
乳児における身体知識の起源と発達(板倉昭二)
? 動くことから始まる発達
乳児期の運動――運動における意識と無意識(久保田雅也)
自己の芽吹きを支える身体運動(渡辺はま)
発達早期のミラーニューロンシステム――他者の動きの意味を理解する(鹿子木康弘)
心をつなぐ運動の同期――対人同期現象と自閉症スペクトラム障害(佐藤 ?)
動くことで発達していく空間認知(高野裕治)
リハビリテーションの意味を問う――共同研究過程としてのリハビリ(熊谷晋一郎)
【連 載】
保育に活かせる文献案内〈連載15〉
運動指導から運動遊び指導へ(汐見稔幸)
子どもたちの情景――そばにそっといたおねえさん先生から見えたこと〈連載 9〉
非対等な関係のなかの適応(ひらのゆうこ・浜田寿美男)
人との関係に問題をもつ子どもたち〈連載 90〉
緊張の強い自分の身体と向き合い、緊張を乗り越えて学びを楽しめるようになったSくん(《発達臨床》研究会)
霊長類の比較発達心理学〈連載 127〉
チンパンジー研究者、母になる――ヒトの生後3歳から3歳6カ月までの発達(林 美里)
障がいのある子の保育・教育のための教養講座―実践障がい学試論【保育/教育指導編】〈連載 18〉
理論が想定しない技法が扱う領域(佐藤 曉)
心理学をめぐる私の時代史〈連載 3〉
「大学」のなかで浮遊していた頃――波乱の手前で(浜田寿美男)
【発達読書室】
著者が語る?もういちど自閉症の世界に出会う――「支援と関係性」を考える?(野嶋スマ子)
書籍紹介