内容説明
本書は、「なぜ、日本の地方財政赤字が大きいのか」という問いを立て、国際比較の観点から、地方財政赤字の決定要因を解明する。起債統制規律と市場規律が地方財政赤字の決定要因であるという仮説を提示し、計量分析、国際比較事例分析、日本の事例分析によって実証する。日本で初めての本格的国際比較分析に基づく研究成果が、ついに明らかとなる。
目次
序章 地方財政赤字の決定要因は何か―問題意識とパズル
第1章 先行研究の検討と本書の位置付け―地方財政赤字の原因をどう考えるか
第2章 分析枠組の設定―アプローチとアクターの選好
第3章 対抗仮説の検討と“起債統制規律・市場規律”仮説の提示
第4章 実証分析に関する方法論的検討
第5章 独立変数の検討と計量分析―仮説の一般的検証
第6章 比較事例分析―各国の制度配置と帰結の因果関係の検証
第7章 過程追跡―日本の地方財政赤字の因果メカニズムを解明する
第8章 制度改革における継続性―本書の主張の現在的妥当性
終章 地方財政規律を維持する条件は何か―結論と含意
著者等紹介
和足憲明[ワタリノリアキ]
1977年生まれ。京都大学大学院法学研究科博士課程修了、京都大学博士(法学)。現在、イリス経済研究所主任研究員、2015年4月より、いわき明星大学助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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