内容説明
近代から現代にいたるまで、思想家たちは「社会」についてどのような問いを発してきたのか。本書は、社会思想と社会科学の古典を読み解くことによって、現代的課題の解明を試みる。
目次
第1部 近代とは何であるのか?(近代人とは何者か?―ホッブズ;人間の権利は存在するのか?―バーク、ペイン;市民社会と社会の問題圏―ヘーゲル、アドルノ;貧困と統治―フーコー)
第2部 近代から現代への変容を診る(個人主義社会における連帯と排除―デュルケーム;近代社会の新しい労働倫理―ヴェーバー、ギデンズ、ベック;近代政治秩序の形成とその変容―ヴェーバー、シュミット;公共性、無国籍者、人権―アーレント)
第3部 せめぎあう正義・文化・自然(人権は人格の相互承認に由来する―ルソー、カント、フィヒテ、ヘーゲル;女性の社会進出と自然的差異―J.S.ミル;文化と権力―ブルデュー;人間と死善は和解しうるのか?―ホルクハイマー、アドルノ)
著者等紹介
中村健吾[ナカムラケンゴ]
1963年生まれ。1993年神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。2005年文学博士(神戸大学)。現在、大阪市立大学大学院経済学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ARIA
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これも講義の参考文献・・非常に難解な内容で読みきるの時間がかかった・・時間をかけた割りに中身も半分ぐらいしか理解できなかった。自分の専門分野とまったくかけ離れているためある程度は仕方ないとあきらめ。 個人的にはチクセントミハイの「フロー」、そしてブルデューの「ハビトゥス」は非常に興味深く、関心をもって読むことができた。それ以外は(2012/07/19
ヨシロー
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こういった大学の教科書的な思想の本って読んでて辛いとあらためて感じました。この辛さの原因は本書で挙げられているような思想史的に重要とされる古典を実際に読まずにこういったまとめ本を読んで理解しようとしている浅はかな自分にあるわけだが。
ue
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女性が資本主義の犠牲? カントって面白い人、今のところ…そんな感じ。テストの為の斜め読み感想。2011/02/17
つばな
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この本一冊だけでは理解が難しいと思うが、他の本や分からないことをネットで調べながら読むと、いかに広範で興味深いトピックを分かりやすく取り扱ってくれているかよく分かる。名著だと思います。2020/12/17