内容説明
1990年代以降、バブル経済の負の遺産とグローバル化に直面した企業は自己責任と競争原理を唱え、容赦ない市場の論理を労働世界に持ち込んだ。本書では、そうしたなかで労働者が、制度的枠組みに規定・制約されながらも自らの希望や夢を実現できるキャリア形成に主体的に努力している側面を、聞き取りから明らかにする。
目次
序章 職業能力・経歴研究の意義と方法
第1章 一品生産型職場の仕事とキャリア形成―工作機械製造現場における仕事と技能形成の事例から
第2章 先導工場の職場技能システムと熟練
第3章 技能系職場におけるキャリアの複線化―トヨタ労働者の事例研究
第4章 トヨタ生産方式と非典型雇用化
第5章 ホワイトカラー労働者の企業内キャリア形成
終章 職業能力と職業経歴の過去と現在
著者等紹介
辻勝次[ツジカツジ]
1943年生まれ。1970年東京都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻修士課程卒業。立命館大学産業社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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