内容説明
新聞配達をして戦前の数年間を暮らした下谷竜泉寺町、炭坑員としておもむいた雪深い夕張の町。これら「小さな町」で出会った、それぞれの、ささやかな人生を、懸命に静かに生きる人々。人生のよろこびやかなしみを、不器用な手つきですくいあげるように綴る。表題作の他「をぢさんの話」「雪の宿」など短篇10篇を所収。1965年、不遇のうちに53歳で没し、近年ふたたび注目を集めつつある作家の代表的作品集。
著者等紹介
小山清[コヤマキヨシ]
1911年、東京浅草に生まれる。1924年、府立第三中学校入学(三年修了次に中途退学)。1928年、受洗。1929年、明治学院中学部四年次編入(1931年卒業)。1937年7月から読売新聞龍泉寺出張所で約3年間、新聞配達員として働く。1940年、三鷹に太宰治を訪ね、以降、太宰に師事する。1947年1月、夕張炭坑の坑員になる。同年9月「離合」を「東北文学」に発表。翌48年帰京、作家専業の生活に入る。1951年、「安い頭」が第26回芥川賞候補に、翌52年、「小さな町」が第27回芥川賞候補になる。1953年、『落穂拾ひ』(筑摩書房)刊。1953年、「をぢさんの話」が第30回芥川賞候補になる。1956年、同人誌「木靴」創刊。1965年3月6日、急性心不全のため死去
堀江敏幸[ホリエトシユキ]
1964年、岐阜県に生まれる。明治大学教授。2001年『熊の敷石』(講談社)で第124回芥川賞を、2005年『河岸忘日抄』(新潮社)で第57回読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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