出版社内容情報
濃密な読みに定評ある詩人の書評集。国内外の文学、評伝、写真集、医学書等多岐にわたる分野の書評約100編。本の森へと深く導く本
内容説明
「本を読む人は迷う人です」。深い読書から生み出された言葉が、何かを求めて本を読む、人と人とを結びつける。100冊余を紹介する、充実の書評エッセイ。
目次
人と人の間に、釣り糸をおろして(今、ここの「あなた」を認める―中井久夫『こんなとき私はどうしてきたか』;密やかな「喪」の作業にある崇高さ―リディア・フレム『親の家を片づけながら』 ほか)
草をわけ、声がいく(「生命」についてのひとつの思想―よしもとばなな『イルカ』;広島にあった「それ以前」―田口ランディ『被爆のマリア』 ほか)
灰だらけの希望に(奇跡の渦巻き―ガルシア=マルケス『わが悲しき娼婦たちの思い出』『コレラの時代の愛』;成熟した大人の冷たいあたたかさ―バーバラ・ピム『秋の四重奏』 ほか)
無が白熱する迫力(想像の起爆力としての「悪」―河合隼雄『神話の心理学‐現代人の生き方のヒント』;瑞々しく頑固でやっかいな―長塚京三『私の老年前夜』 ほか)
煙草を吸う子供(スワのこと―「失恋したときに読む本」という課題に答えて;灰に沈む火箸 ほか)
著者等紹介
小池昌代[コイケマサヨ]
1959年東京深川生まれ。詩人。著書に、詩集『永遠に来ないバス』(1997、思潮社・現代詩花椿賞)、『もっとも官能的な部屋』(1999、書肆山田・高見順賞)、『ババ、バサラ、サラバ』(2008、本阿弥書店・小野十三郎賞)、『コルカタ』(2010、思潮社・萩原朔太郎賞)、小説『タタド』(2007、新潮社・川端康成文学賞)、エッセイ『屋上への誘惑』(2001、岩波書店・講談社エッセイ賞)他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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