読書教育―フランスの活気ある現場から

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読書教育―フランスの活気ある現場から

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  • サイズ A5判/ページ数 213p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622073772
  • NDC分類 375.85
  • Cコード C0095

出版社内容情報

90年代からフランスで広がっている「読書へのいざない」の試みを徹底取材。読書センター、司書教諭の努力などを紹介する。

内容説明

なぜ本でこんなに熱くなれるの?学校も書店も図書館も活性化したイベントに取り組む人たちの熱気を、『図書館で遊ぼう』の著者が生き生きと伝えるエッセー。

目次

読書アクション パリ読書センター
第1部 高校生があたえる文学賞(高校生ゴンクール賞とは?;参加校のプロフィール;高校生ゴンクール賞をめぐる人たち;ゴンクールの出会い)
第2部 子どもたちが選ぶ文学賞(世代を超えて クロノス文学賞;町の書店パワー アンコリュプティブル賞)
司書教諭たちの挑戦

著者等紹介

辻由美[ツジユミ]
翻訳家・作家。著書『世界の翻訳家たち』(1995、新評論、日本エッセイストクラブ賞)ほか。NPO法人「図書館の学校」発行の『あうる』誌に読書教育について連載。図書館利用者の立場から、さまざまな図書館で講演活動をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kei

32
フランスには子どもが選ぶ・高校生ゴンクール賞・クロノス文学賞・アンコリュプティブル賞があり、フランスでは読書に意識を向けるには社会の多大な努力があるのだと感じた。まず「高校生ゴンクール賞」はゴンクール賞(日本における芥川賞)の高校生版。教育省とフナック書店によって成り立っている。全国から参加希望校を募り、現在は54校(各1クラス)が参加。候補作の12~15作品を参加クラスの生徒が2か月間対象の本を読んで通常の授業を振り替えてディベートなどを行う。2021/01/20

shoko

9
本書の軸は、子供が読んで子供が選ぶ文学賞(ゴンクール賞、クロノス賞、アンコリュプティブル賞)の紹介。子供が投票権を持って著者を応援できるというエンパワメントと、読書習慣を推進したいという教師、司書教諭、教育省、書店などの熱意と創意工夫で成り立っている。トップダウンで枠組みが決められていないところが「文化」を醸成する秘訣なのかもしれない。フランスでは移民の増加を一つの契機にして「Illettrisme(読解能力がないこと)」が問題になっていて、「読書教育」に注目がされているとのこと。2021/01/05

ロピケ

9
読書教育に携わる身ではないものの、アニマシオン(読書への誘い)の方法には、いろいろあって面白そうだなぁと思います。高校生ゴンクール賞の成功の大部分は、「メディアのはたしている役割はきわめて大きい」と著者も認めているように、科せられる責任感と同時に、社会からの関心、評価も揃わないと、うまく機能しないかもしれない。ここに取り上げられている中で、ガストン・バシュラール高校のアミドゥーが光っている。シルヴィー・ジェルマンが自作について、生徒の質問に答えた言葉が印象に残った。2010/08/24

にたいも

5
一般名詞の題名でみすず書房となると、難しい専門書かなとおそるおそる開いてみたら、とっても読みやすいフランスの読書教育の事例の生き生きとしたルポルタージュであった。特に前半を占める「高校生ゴンクール賞」の取材が実に面白い。『フランスの読書教育 高校生が熱い議論で選ぶ文学賞』くらい具体的な題名だったらもっと早く手にとったのに!と思いつつ読み進めていくと、これらは読書教育の真髄を書き表す例だったのだということに納得する。文学を愛する文化、教育をよりよいものにしていこうというパートナーシップに心揺さぶられる。2023/06/28

ゆかっぴ

5
とても興味深い内容でした。活字離れのすすむ日本でもいろいろな試みがなされているとは思うけれど、もっと真剣に考えることが必要だと思います。司書教諭の経費さえ削られる大阪との違いに愕然としました。2014/10/12

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