出版社内容情報
武蔵野点景から入院の苦しみと楽しみ、ホテル・旅館・銭湯考など、軽妙洒脱な語り口の随筆集。
内容説明
武蔵野点景から入院の楽しみと苦しみ、ホテル‐旅館‐銭湯考、留学や師友を語る思い出ばなしなど、軽妙酒脱な語り口によるノーベル賞学者による名品１４篇。
目次
かがみ再論
一休禅師
庭にくる鳥
ある日のできごと
なまいき
ねこ
武蔵野に住んで
入院の楽しみ
入院の苦しみ
凡児さんとゴム風船
訪英旅行と女王さま
ホテル‐旅館‐銭湯考
思い出ばなし
鏡のなかの物理学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
97
ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎氏のエッセイ。寄り道をしないで、テーマにさっと入っていくところがいかにも理系の人の文章という気がした。前半は身近な話題ばかりで、上品なユーモアを感じるものが多い。後半の「鏡の中の物理学」は鏡といった身近なものを使って、当時の物理学を分かりやすく説明していく手際が素晴らしい。相対性理論とかさっぱり分からないのだけど、ここに書いてる説明はすうっと頭の中に入ってきた。2014/02/13
のん
3
ノーベル物理学賞を受賞した朝永さんの本。大半は、著者が若かりし頃の思い出話や、日常のささいなことについて、気負うことなく書かれている。非常に読みやすい。後半の物理に関するところは、私がまるでそちらに疎いがために理解が難しかったので、流し読みしてしまった。こういう分野で活躍される方の人脈には驚かされてしまう。同級生に湯川秀樹が居たり…著者のお人柄がわかる読みやすい本です。2013/02/12
misui
3
物理学者が身のまわりの出来事や思い出を綴ったエッセイ。こういう気負いのない文章を読むとほっとする。2011/08/23
ぼっせぃー
2
たおやかな文章なのだが、正弦波は無邪気で愛らしいと謎に評されたり、学生時代に楽しかったことなどひとつもなかったと述懐されたり、何をやるときも熱っぽいやり方などできるものでないと愚痴ってみせたり、広く人となりが分かる風通しの良さもある。「鏡のなかの物理学」は面白くて読み返してしまった。2020/03/07
ayjoe
2
ノーベル物理学賞受賞者である朝永氏の愛らしい人柄がにじみ出るエッセイ集。ナチ政権時にドイツに留学していたエピソードは切なかった。2011/10/18
