出版社内容情報
映画とは何か? われわれは、映画をいかに観ているのか? シャープな発想、スリリングで卓越した分析力でアメリカ映画を検証する。巻末の四つのフィルモグラフィも愉しめる。
本書は、第11回吉田秀和賞(水戸芸術館)を受賞。
11/24の贈呈式での模様が、朝日新聞「天声人語」にとりあげられた。映画部門での受賞は初めてで、この日は、加藤幹郎さんが「劇場の外の映画」の歴史を略述、「受賞者が自分の仕事を手際よく解説してくれる」楽しみも、との紹介がされた。(11/26)
書評情報:
池澤夏樹さん/週刊文春 3/29号
内容説明
『サイコ』の映像の罠を精緻に分析し、亡命後のフリッツ・ラングの魅力を論じ、ハリウッドの隠れた傑作群を発見する。当代きっての論客による待望の映画論。
目次
第1部 映画を見る(サイコアナリシス―映画を見る(聴く)とはどういうことか
記号の視認―亡命映画作家フリッツ・ラング
表象問題としてのホロコースト映画―映画の観客とはいかなる主体か)
第2部 映画史を書く(列車の映画あるいは映画の列車―モーション・ピクチュアの文化史;アメリカ映画のトポグラフィ―D.W.グリフィスのアメリカン・インディアン初期映画;アメリカ映画史の二重化―オスカー・ミショーと黒人劇場専用映画)
著者等紹介
加藤幹郎[カトウミキロウ]
1957年長崎市生まれ。映画批評家。’81年筑波大学比較文化学類卒業。’86年同大学院文芸言語研究科単位取得退学。’90~92年カリフォルニア大学バークリー校、UCLA、ニューヨーク大学フルブライト客員研究員。’99年ミシガン大学客員教授。現在、京都大学総合人間学部・同大学院人間環境学研究科助教授。京都大学博士。’96年より電子映画ジャーナルCineMagaziNet!編集委員。2000年より「映像学」編集委員長。著書に「映画のメロドラロ的想像力」(’88年)「愛と偶然の修辞学」(’90年)「鏡の迷路」(’93年)「夢の分け前」(’95年)「映画ジャンル論」(’96年)「映画 視線のポリティクス」(’96年)がある。編著に「朝日百科 世界の文学(44)」(2000年)、共編著に「京都シネマップ」(’94年)「時代劇映画とはなにか」(’97年)、共著に「映画監督 溝口健二」(’99年)、「近代日本文化論(3)」(2000年)「二〇世紀の定義(6)」「グノーシス集成(2)」、訳書に「ジェイムズ・ジョイスと言語革命」(’91年)「ニコラス・レイ映画講義録」、共監訳に「幻想文学大事典」(’99年)、共訳に「セクシュアリティ」(’88年)「知りすぎた女たち」(’92年)「新映画理論集成(1)」(’98年)
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感想・レビュー
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