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零度のエクリチュール

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  • サイズ B6判/ページ数 216p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622004653
  • NDC分類 801
  • Cコード C1098

出版社内容情報

エクリチュール=文章の書き方の視角から文学の歴史を書き換える試み。「記号学の原理」併収。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

karatte

13
古書店にて200円(書き込み有り)。初ロラン・バルトに代表作というのは悪くない巡り合わせなのでは。序文で早くもフローベールやらマラルメやら出てきて否応なくテンションが上がる。ページにして100ページ弱、しかし〈文学〉に注がれるその透徹な眼差しと過不足なき記述は、構造主義の古典たる資格を有するに充分であり、著者をして〈調子も主題も違う〉が〈対象は同じ〉と言わしめた「記号学の原理」も、お堅い題名に反し、言語学の中から一般的射程を持つであろう概念を切り出すという、なかなか刺激的な内容となっている。2016/04/19

ゆったま

4
「テキストの快楽」からバルトの代表作へ。「エクリチュール」の概念をもっと深めたかったのもあって「零度のエクリチュール」は中々読めました。この発想からテクスト論、読者論と続くことは確かに可能で、今後の「読み」の深化が期待できます。 もう一つの「記号学の原理」は、今一自分が記号学にまだ関心が薄いのもあって、ちょっと教科書的で馴染めない感じでした。。もちろん所々のフレーズは刺さるのですが、どうも行き先が今の自分に合わず、多分もう少し体系的に「記号学」に取り組んでいないと、しっかり読めないような気がします。。2020/06/17

ami

2
「詩語の爆発は絶対的なオブジェを設定し、自然は垂直性の契機となり、オブジェはあらゆる可能性に満されて立ち上る。オブジェにできるのは満されてはいない、そしてそれだから恐ろしい世界に標桿を立てることだけなのだ。これらの、むすびつきを失ったオブジェとしての語は、爆発のあらゆるはげしさに飾られており、純粋にメカニックな爆発の振動は奇妙につづく語にふれるが、すぐに消えてしまう。」 わかりみ~2017/08/14

たなしん

2
エクリチュールって結局何なのよ、ということについては、内田樹さんのブログを読んででも補強することとして、全体の修辞の熱のこもり方を味わう読み方で読みました。うねうねしているけど結構楽しいです。結論はかなり過激で力強く、言語の袋小路的状況に対する危惧までは共感できてもそこまでラディカルにはなれなかったかな。でもそこを乗り越える意志がなければその先にはいけない。アイデンティティを問うように書くことを問うた経験がある人なら、読んでみるべき本であるように思います。2010/12/31

もろろろ

1
さまざまなエクリチュールの分類や歴史の枠をはめつつ、全体としての文学の方向性を断定する。それはオルペウス的な二重の分裂的な意思へ。2010/09/05

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