内容説明
間違いをやたらに恐縮し、「自分の英語はダメだ」というコンプレックスにとらわれすぎている。欧米人と比べた場合、ことばの量、間のとり方、ことばに対する信頼のおき方に違いがある。自己主張や、すじ道をたてて論理的に自分の意見を展開することに慣れていない…など、日本人が英語を話せず、コミュニケーションがうまくいかない背景となっている心理・文化・社会的要因を明らかにし、同時通訳や英語教育者としての経験をふまえて、学習の仕方をアドヴァイスする。
目次
1 日本人はなぜ話せないか(日本人であるがゆえの壁;心理的な壁;文化の壁;社会の壁 ほか)
2 どうしたら話せるか(英語を話すためのストラテジー;読むことは、すべての出発点;暗記は有効か?;リスニング攻略法 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
🐷 こ ぶ 🐖
4
なぜ日本人は英語を話せないのかという疑問に対し、発音等一方的にテクニックに寄るのでなく、日本人の気質など文化的側面にも触れて話をしている。話せない理由を単なる技術面や文法の困難と位置付けることは、本来繋がっている言葉と文化とを無理に切り離して考えようとしている。そう思っています。だからこそ、その2つが離れていないこの本が好きなんですよね。2013/01/25
侑李@灯れ松明の火
1
やっぱり興味ある分野だとすらすらっと読めるなぁ。なぜ日本人は英語が話せないのか?文化的社会的要素にはものすごく頷ける。異質なものの排除だとか、沈黙に対する考え方だとか。確かに。「関係の空気場の空気」にもあったけど、言葉が足りないんだ。そして、暗記、音読、読むこと。話すための勉強にも触れていく。よかった。2012/09/22