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内容説明
疎遠な双子の妹ナターリャが事故にあったという知らせを受け、ナターシャは病院に駆けつけた。ところが妹はぴんぴんしていて、婚約者だという著名な弁護士チェイスが意識不明で横になっていた。重傷のチェイスは、助かっても体に障害が残るかもしれないと聞き、ナターリャは指輪を外し、彼を見捨てて病院から出ていった。ナターシャは放っておくことができず、そばで彼を見守った。時間がたち、うとうとしはじめた耳に苦しげな声が聞こえた。チェイスが目を覚ましたのだ。「ナターシャ…」私の名前を呼んでいる。ああ、また妹が私の名前を使ったんだわ。ナターリャは以前から姉の名が気に入っていた。彼は、しっかりとナターシャを見つめてまた名前を呼んだ。事情はあとで話そう。このシルバーグレーの目に笑みが戻ったときに。そう思ったとたん、体の奥に眠っていた感覚がうずきはじめた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
8
自分をかばって事故にあった婚約者をあっさり見捨てるヒロインの双子の妹は性格が悪くともきっと外見がヒーローの好みだったんだろう。見た目がそっくりで心根のきれいな姉と(別人とは気づかず)強く惹かれあって結婚したヒーローはある意味幸運だったのでは。もちろん重大な嘘を隠したまま結婚するなんて許されないと思うけれど。夫婦ともに弁護士という立場で考えてみても。騙されたと知ったときのヒーローの怒りももっともなこと。嘘がばれて愛が消えたわけではないのに傷つけあうふたりの姿は胸が痛くなる。特に終盤は何度も何度も読み返した。2014/12/12
糸車
1
ひとつの嘘がどんどん大きくなり、気づけば取り返しのつかない事態に。愛ゆえに、人はおろかになってしまうんですね。読んでいて、ずっと胸が痛かった。 しかし、ヒロインは寛大だな、と思う。2013/02/09