内容説明
先鋭化する排外デモ、生活保護バッシング。「ネット右翼(ネトウヨ)」のみならず、社会全体が右傾化する中、サラリーマンでありながら自らを「保守主義者」であり「右翼」と称し、アクティビストであり続け、ネットで無双を繰り広げる男、noiehoie。支持者もアンチも膨大な謎の男による、初の単著が登場!
目次
第1章 保守が排外主義者を叩き潰さねばならない理由
第2章 右翼と保守主義
第3章 生活保護バッシングは議会制民主主義の否定である
第4章 「右翼」だからこそ反原発
第5章 保守主義者としての「歴史認識」
第6章 「左翼」はなぜ嫌われ、「右傾化」が進んだのか
著者等紹介
noiehoie[NOIEHOIE]
1974年奈良県生まれ。サラリーマン。Civil Action Japan代表。米国留学から帰国後、さまざまな職歴を経て、現在、一部上場企業勤務のサラリーマン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
12
正直受け狙いの乱暴な活動や発言が多く信頼できない著者だが、社会を安定させるための、反革命の保守主義、という観点から差別主義的な運動や弱者の切り捨てに反対する、という本書の主旨は、レトリックに頼るところ大としても概ね面白いし、本書自体は予想よりよく出来た本だった。ただその分いっそう、著者の言う、似非保守の左翼的体質が著者の運動にも現れているのは気にかかるし、自らの発言を裏切っているのでは。価値相対主義を著者は批判するが、それを憎悪に対する闇雲な憎悪の応酬のいいわけにしてはいけない2014/06/25
なっぢ@断捨離実行中
8
森友問題での獅子奮迅の活躍を見て応援のつもりで購入。在特会が、生活保護叩きが、原発がなぜいけないのか。一見、左翼的に見えるこの立場を保守主義の観点から説明する元・しばき隊の活動家だった著者の立場は近年の小林よしのりや鈴木邦夫などに近く、小室直樹の洗礼を受けた評者も納得のいく内容だった(宮台はさらりと批判されてたが)。ただし、設計主義のカウンターとして保守を定義付けるハイエク的図式の濫用にはややウンザリさせられた。左右双方が共同体の再建を叫ぶ(サンデルブームがそのいい例だ)グローバル時代には最早無効である。2017/03/15
0607xxx
8
サラリーマンでありながら自らを「保守主義者」であり「右翼」と称する著者の過激ながらも熱い思いが詰まった一冊。知らないことも多く、勉強になりました。2015/03/13
叛逆のくりぃむ
7
レイシズムに對する態度や著者自身による保守の定義には、概ね同意する點が多い。ただ右翼と社會主義とのコミットメントへの否定的評價や『人間宣言』に対する著者の解釋には違和感を覚へた。2013/10/24
オールド・ボリシェビク
2
なかなか面白く読んだ。ネトウヨの発言は「右翼」でも「保守」でもないこと、右翼こそが「反原発」の声を上げるべきであること、生活保護バッシングには断固として立ち向かうべきであることなどを主張している。刊行は2013年9月。保守主義とは何か。著者はこう規定する。「反進歩主義に軸足を置いて、理性に対する懐疑を持ち、他人のことは放っておこうというもの」。なるほど。2024/04/03