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さよならも言わずに逝ったあなたへ―自殺が遺族に残すもの

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784594029593
  • NDC分類 368.3
  • Cコード C0097

内容説明

家族の突然の自殺―。遺された者は、荒れ狂う感情の波に翻弄され、引き裂かれる。とてつもない悲しみ、怒り、罪の意識、後悔、絶望―そして再起へ。かつて語られたことのなかった、遺族たちの“その後”。耳を澄ますと、沈黙のなかから慟哭の不協和音が響いてくる…全米各紙誌で高い評価を受けた、現代人必読の書。

目次

第1部 愛する人の自殺(そのとき、世界は崩壊した;最初の衝撃をくぐり抜けて;別れの儀式;自殺は“恥ずべき行為”なのか)
第2部 「なぜ?」答えを探して(遺族に向けられる無言の非難;我が子の自殺と親の自殺;絶望と後悔に苛まれて;揺れる心のゆくえ)
第3部 絶望からの脱出(遺族を襲う余波;体験者同士の絆;自殺とマスコミ報道;命日が来るたびに;許すこと、許されること)

著者等紹介

ファイン,カーラ[Fine,Carla]
ノンフィクション作家、ライター。著書に、『Married to Medicine』『Barron’s Guide to Foreign Medical Schools』(ともに未訳)など。『コスモポリタン』『オムニ』誌等に寄稿。近年では、全米のTV・ラジオでコメンテーターとしても活動している。自らも自殺によって夫を亡くした著者は、百人を越す自殺者遺族のインタビューを重ねて、『さよならも言わずに逝ったあなたへ』を書き上げた。NY在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パグ犬

44
大切な人が自殺した経験を持つ人達の体験談を集めた本。同じ体験をした人達と語り合うことの重要性を強調しているためか、掲載されている体験談の量も膨大で、読むのに時間がかかった。体験談から、遺族は、無言の非難を向けられていると感じていることが分かる。だが、『生を選択することに失敗したのは、故人その人であり、遺族ではないのだ』 『苦しみは人それぞれに違う。程度が違うというのではなく、苦しみそのものが違うということだ』2016/10/26

らぴ

20
自殺者の心理を分析する研究や本は数多いが、自殺者の遺族について描かれたものはほぼ無いに等しいらしい。この本の著者は結婚21年の夫の自殺によって孤立し、夫に対して怒りを感じたり、自責の念にかられたりしていたある日、自殺遺族たちの集まりに出席して救われる。そしてそういった人たちから聞いた話をまとめ、遺族たちの心の内を著したのがこの本である。重い内容だが、わたしの友人数名も自殺遺族なので、彼女たちの思いを知る参考にしたい。2011/02/27

ちびお

2
自殺をテーマにした本は重い。遺族は大切な人を失った悲しみに加え、殺人の容疑者にされる。現在の仕組みは容赦がない。自死者の遺書は支離滅裂であることが多いとあった。判断力、思考力が著しく低下しているのだろう。9月1日は自殺の特異日で、その前後は関連の記事を目にすることが多かった。どうして人間をやめる前に学校や会社を辞められないのだろう。徳島県の旧海部町は自殺率が低いと岡檀さんの著書にあった。その理由もいくつか書かれていた。この習慣、価値観が日本に拡がればと思った。2017/09/18

さとう

2
「子供の頃から弟を生かしておくためにあんなに精一杯やってきたというのに、弟はわたしのことをまるで赤の他人であるかのようにのけ者にしたんです。長年、弟のためにありったけのエネルギーを注いできたというのに、弟にとっては有難くもなんともなかったというわけです。このわたしに、救いの手をさしのべるチャンスさえくれなかったんですから」「自殺は、お前のことなんか知ったこっちゃないねという意思表示の極みだわ」「きっと人は色々言うだろうけど、君と夫がどんなに愛し合っていたかを思い出すんだ。そして、すぐその場を立ち去ることだ2017/01/29

ねこ

1
自分の反応が普通なんだと分かって、それはかけがえのない救いでした。この本には感謝しています。2014/06/29

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