内容説明
日本神話の中で最も知られているのが、この「天の岩屋戸ごもり」の物語でしょう。荒ぶる嵐の神スサノオと恵み深い太陽の神アマテラスの対比がこれほどはっきり描かれている話はありません。アマテラスをめぐるさまざまな神話は日本の古代からの習俗を色濃く残しているのではないかと考えられています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
160
日本神話の古事記の「天の岩屋戸ごもり」の物語を格調高い絵と舟崎さんの文章で一つの芸術品のような感じに仕上がっています。青木繁を思わせるような絵が素晴らしいのですが子供向きではないのかもしれません。私には印象に残る絵本でした。2017/05/21
mocha
91
東逸子さんの絵がとにかく美しい。アマテラスの神々しさは息を呑むほど。噛み砕いた文章も読みやすくて、とてもすんなり、すっきり入ってくる。と思ったら舟崎克彦さんだったのか!『古事記』には頭で想像できないような場面も多々あるけれど、イメージをうまく絵にして見せてくれている。エロティックなアメノウズメは、東さんにしてはとても人間味を感じられる絵だった。2017/04/25
ベル@bell-zou
22
天岩戸の物語。アマテラスが岩戸に閉じ籠って出てこなかったんだよね、という程度の認識しかなかったので、とても面白く読んだ。弟スサノオやんちゃが過ぎてウンコ投げつけたってお姉ちゃん許せたけれど、皮を剥いだ馬を投げたはずみで機織り女が道具にくし刺しになり死なせてしまったのは、アウト。お姉ちゃん遂にキレて天の岩戸に隠れてしまった。我慢強い人は切れた時が一番手強い。東さんの描くアマテラスが本当に神々しく美しい。巻末は「母なる大地の神々」【東逸子:絵/舟崎克彦:文】2018/12/10
ヒラP@ehon.gohon
13
絵本と言うよりも、物語と一緒になった絵画集の趣があります。 神話がこのように描かれてしまうと、言葉が出ません。2019/07/01
すももとうさぎ
9
昔読んだシェイクスピアの子ども向けリライト本の挿絵が東逸子さんでした。その本に描かれた「真夏の夜の夢」のタイタニアが美しくて、忘れられませんでした。東逸子さんが描かれる女神様は、本当に美しくて神秘的ですね。2018/06/21