内容説明
毎年くりかえされるナイル河の氾濫。その泥のおかげで、エジプトは豊かな実りと繁栄を得ていました。エジプトの文化や神話にナイル河は大きな影響を与えていると考えられています。この物語に登場するオシリスもナイルになぞらえられているのです。死してまたイシスの手でよみがえるオシリス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
91
世界の神話絵本シリーズの1冊で、文章は舟崎さんで絵が合田佐和子さんです。エジプトの神話の話で、ここに出てくる人々は映画のスターのような感じです。しかもエロティックな感じで色合いもおとな向きの感じがしました。面白い絵本です。2017/06/10
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
78
【世界の神話絵本・エジプト篇】。苦難に耐える女神が最後に報われるまでの物語。エジプトの支配神オシリスは、弟セトのクーデターにあい、殺されてナイル河に投げ捨てられてしまいます。妻である女神イシスは、夫の遺体を探し出しますが、セトの非道は収まることもなく、イシスは辛い日々を送ります。セトの目を逃れて息子のホルスを産み、慈しむように育て、やがて彼が青年になった時、父オシリスの魂が息子のもとを訪れます……。1997年4月初版。舟橋克彦氏×宇野亜喜良氏のタッグは変わらず。合田佐和子さんの絵はロマンチックで濃密。2015/03/12
鮎
7
合田佐和子さんといえば昭和アングラ演劇のポスター画、特に私は天井桟敷の「奴婢訓」（2000年代に入って美輪明宏さんの再演を鑑賞）が大好き。加工写真でもグラフィックでも出来ない、写実と幻想の中間を不思議な確かさで切り取る合田さんの手法で、古代エジプトの神々が艶めかしく描き出される。あんまりしっかりしてるのでモデルがいるのかと思ったら案の定で、絵本というよりは絵に文章を寄せたような印象かな。顔のアップの多さが目立ったのは少し残念。エジプト神話は裾野が広そうで気後れするけど、いつかは手を着けてみたい。2017/06/05
マツユキ
6
世界の神話絵本。昔のハリウッド映画のようなイラスト。着物の女性まで。でも、壮大な女神イシスの物語には合っているようです。 これぞエジプトという挿し絵もありますが、また別の本も読みたい。2018/12/08
ochatomo
4
エジプト神話 兄オシリスの妻となったイシスの苦難 合田佐和子さんの絵はシュールフォトタッチ 1997刊2019/01/06
