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皆川博子作品精華 伝奇―時代小説編

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  • サイズ B6判/ページ数 399p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784592750062
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

長篇から短篇まで、多角的な構成で皆川時代小説の魅力をこの一冊に凝縮!作品リストも収録。幻の初期長篇と絵双紙「朱鱗の家」を完全収録、単行本3冊分の大ボリューム。

著者等紹介

皆川博子[ミナガワヒロコ]
1929年、京城生まれ。東京女子大学外国語科中退。児童小説でデビューし、73年「アルカディアの夏」で第20回小説現代新人賞を受賞後は、ミステリー、幻想小説、時代小説など幅広いジャンルに渡り活躍中。その幻想性・耽美性を内包する独自の作品世界に魅了された熱烈なファンは数多い。「壁―旅芝居殺人事件」で第38回日本推理作家協会賞(85年)、「恋紅」で第95回直木賞(86年)、「薔薇忌」で第3回柴田錬三郎賞(90年)、「死の泉」で第32回吉川英治文学賞(98年)を受賞

日下三蔵[クサカサンゾウ]
1968年、神奈川県生まれ。専修大学文学部卒。出版社勤務を経て、現在はミステリ研究家、フリー編集者として活動
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はちてん

24
小説を読むとき、当然物語の展開を追う。ところが皆川博子作品の短編伝奇時代物は違った。文体のリズム感を追って浄瑠璃節をなぞるような心地よさに満たされた。台詞の一節が旋律に乗ってトントトントンゆぅらゆぅら歩きだす。気持ち良い。こぬか雨の中の欲情もいたって艶めかしい。もちろん、物語も楽しんだが文楽の世界に入ったようだった。ベベンベンベン♪ この作品集は『朱鱗の家』『短編傑作集』『海と十字架』という構成になっている。朱鱗の家は単行本で所持、海と十字架は高評価だけれど私には…。なので、短編集のみ読了。2013/11/23

藤月はな(灯れ松明の火)

23
妖艶な岡田嘉夫氏の押絵入りのインド、朝鮮、中国など時代や場所を異とした背徳的且つ妖美な「絵草紙妖綺譚 朱鱗の家」は「左近の桜」と同じく、12話なので一年を通して読んでみたかったと思いました。「清元 螢沢」は赤江瀑氏の「ホタル闇歌」を連想しました。そしてかつてジュブナイルとして刊行された「海と十字架」はキリスト教の教えと殉教と矛盾、人間の偽善を容赦なく、描きながらも人々の強さに勇気づけられました。皆川博子作品を生きている間に読み尽くしたいです。2012/03/28

秋良

7
緻密な挿絵が文章によく合ってる朱鱗の家が良かった。挿絵なしとかにならなくて本当に良かった…。海と十字架が、他の話のベースになってそうな気がするんだけど、何の話だったか思い出せない。2017/06/29

氷沼

4
『絵草紙妖綺譚 朱鱗の家』と『海と十字架』などが一冊で読めるお得な一冊。 やはり『絵草紙妖綺譚 朱鱗の家』の存在感が飛び抜けて凄い。その代わり、その存在感故に他の作品がかすんだ。それほど、『絵草紙妖綺譚 朱鱗の家』は凄いです。前も読んでいるので再読になりますが、やはり凄いです。2012/04/02

bookends

2
「朱鱗の家」所収の「傀儡谷」「闇彩の女掛」「朧御輿」「水恋譜」「雙笛」「孔雀の獄」がよかった。日本、中国、朝鮮、琉球、インドなど、アジア文化圏を舞台に描かれる、華と毒のある幻想短篇。しかし「朱鱗の家」は絵双紙と銘打たれているのに、絵と文がページの上と下に分かれてしまっていて、絵を見るのに視線の移動が必要だったのが残念だった。2015/07/10

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