内容説明
中学三年の二学期。学園祭での「ぼくら」の演し物は、「赤ずきん」に決まった。どうすればおもしろくできるかと知恵をしぼるなか、相談にのっていた登校拒否の女の子が、精神病院に送られてしまった。なんとか彼女を取り返そうとする一方で、「ぼくら」はテレビレポーターの矢場から預かったイタリア人少年、ヴィットリオにからんだ絵画贋作事件に巻きこまれ、イタリアマフィアと対決することに。少女の奪還、そして学園祭はどうなるのか、「ぼくら」のチームプレーが冴えわたる。
著者等紹介
宗田理[ソウダオサム]
1928年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業。父親の死後、少年期を愛知県ですごす。大学入学と同時に上京、出版社勤務を経て作家活動に入る。1979年、直木賞候補作となった『未知海域』で作家デビュー、社会派ミステリーや企業情報小説等で活躍。現在は、名古屋市在住。旺盛な執筆活動のほか、教育問題、豊橋ふるさと大使などでも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みーちゃん
72
小学校の図書室で借りました。 中学受験で忙しく本を読む時間が減りましたが、終わったらもっと読書メーターももっと使いたいと思っています。 最近このシリーズにハマって、毎週シリーズを一冊ずつ読んでいます。主人公達が自分達の意思を持って行動し、今絶対にできないようなことをこの本の主人公達がする、今の子供達の憧れが詰まった本だと思います。学園祭の案がどんどん出てくるのが凄いなと思いました。毎回子供達の行動がとても意外で楽しめます。他のシリーズももっと読みたいです。2021/11/06
かな
47
今回はいじめから登校拒否になった後輩の女の子が病院の閉鎖病棟に強制入院させられ彼女を病院から救出する救出大作戦。それと並行して美術品の贋作事件を追う。初出は1980年なので、いじめ問題が言われだしたころの話でこの頃はまだ今みたいに深刻な問題として取り扱われてなく1990年代になってようやく社会問題になりつつあり、その頃は不登校の生徒は精神に問題ありとされ施設に強制的にというような乱暴な背景もたしかにあったのも事実である。そうみると児童書ではあるが問題提起もされており、是非大人に読んでもらいたい物語である。2022/09/10
へくとぱすかる
45
マフィア?との闘いもスリリングだけど、「ぼくら」が「登校拒否」(発表当時の表現)の仲間を助けようとするストーリーが心に残った。発表当時は不登校への理解が今ほど進んでおらず、いじめや学校に問題がある場合なのに、この作品のようになるケースも少なくなかったのだろう。巻末の作者からのメッセージを読むと、今、本当に理解が進んでいるのだろうかと、ふと考える。親が子どもを見捨てるなどの問題も、なんと現在と通じていることだろうか。このシリーズは驚くほど未来(現在)を予言しているが、この作品もまたそうだった。2020/10/12
はる
21
今回もやってくれました!最初は本当にマフィアに戦いを挑みに行くのかと思ってたら最後に大どんでん返し❗そうきたか~って思いました。流石にマフィアにケンカを売ったらヤバイって事ですね✨2016/06/10
のりこ@受験生なのに勉強してない~(>_<)
10
この学園祭、ちょーおもしろそう!! やりたいなあ♡ 2015/03/28