内容説明
戦国時代、はなばなしく歴史をかざる武将たちの功績のかげに、名も知れぬひとびとの、命をかけたはたらきがあった。闇から闇を疾風のように走りぬけ、人間ばなれした体力と、ふしぎな術をあやつる彼ら―忍者。やがて泰平の世となるにつれ、忍術はだんだん必要とされなくなっていった。彼らは、くるしい修業をやめ、ある者は農民に、ある者は漁師に、ある者は薬屋に、と、しごとをかえていく。こうして、忍者は消えた。否。現代まで伝えられる忍術がある。その流派は、霧氷流くの一忍法。この忍法を伝承する平成くの一の名は…。桐生彩葉、小学六年の少女である。大人気シリーズ、いよいよ最終巻。