内容説明
箸墓も、ホケノ山古墳も、4世紀代築造の古墳だ。卑弥呼の時代のものではありえない。畿内説は、年代比定を大きく誤っている。土器には、西暦年数に換算できるような確実な年代的指標はない。数々の科学的・歴史的データを駆使し、「畿内説」の論拠を徹底的に砕破する。
目次
第1章 土器の編年・不都合な真実―その年代論は、根拠をもっているのか(土器は、邪馬台国論争のメイン・テーマになりうるのか;遺跡の推定年代はまちまちである ほか)
第2章 ホケノ山古墳の築造年代―この古墳は四世紀代の築造だ(ホケノ山古墳の築造年代が、四世紀と考えられる六つの理由;庄内式土器時代の鏡)
第3章 「画文帯神獣鏡」の怪―この鏡は揚子江流域の鏡だ(「画文帯神獣鏡」の分布状態;「画文帯神獣鏡」が、「卑弥呼の鏡」である可能性はまずない ほか)
第4章 鏡の年代論批判―「カラパゴス化」する学説(岡村秀典氏の年代論;「漢鏡5期」の鏡の年代 ほか)
著者等紹介
安本美典[ヤスモトビテン]
1934年、中国東北(旧満州)生まれ。京都大学文学部卒業。文学博士。産業能率大学教授を経て、現在、古代史研究に専念。『季刊 邪馬台国』編集責任者。情報考古学会会員。専攻は、日本古代史、数理歴史学、数理文献学、数理言語学、文章心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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