内容説明
アリューシャン沖海空戦において、米太平洋艦隊は壊滅的な大打撃―その報に接したルーズベルト大統領は、脳出血により死去した。新大統領ウォーレスは、二つの人事を発表した。カーチス・ルメーを戦略空軍総司令官に、バンデグリフトを海兵隊総司令官に任命したのだ。早速、ルメーはB29全機をアンカレッジに移動させ、バンデグリフトは海兵師団にダッチハーバーへの移動を命じた…。米の新人事を知った日本軍統合参謀本部は、作戦に迷いが生じた。その頃、角田覚治率いる01遊撃隊は、一路ダッチハーバーをめざしていた。角田のもとに電文が届く。果たして「雄渾作戦」は変更されるのか。昭和19年10月10日、旗艦・白鶴から攻撃部隊が全機発進した。日米の命運をかけた北の海の闘いが、ここに火蓋を切る。