内容説明
昭和18年9月11日、南千島エトロフ島の単冠湾から4隻の潜水艦が、ひっそりと出撃した。目的地は、ハワイ真珠湾のアメリカ海軍基地。9月25日、同じく単冠湾に大小12隻の軍艦―01遊撃隊が投錨していた。南下するその艦隊は、日米決戦の最初の戦場―ミッドウェー海域に突撃を開始…。それをさかのぼる8年前、昭和10年8月、東京三宅坂の陸軍省で執務中の永田鉄山軍務局長を、一人の暴漢・相沢中佐が襲った。とどめを刺そうとする相沢を、背後から斬りつけたのは、参謀本部の作戦課長に就任したばかりの石原莞爾大佐。一命をとりとめた永田は、派閥争いを繰り広げる陸軍内の人事の大刷新を断行、来るべき日米戦に備え、国力の充実をめざした。永田・石原にとって、懸案はソ連だった。そして、ついにソ連は満州の西部国境・ノモンハンに進攻を開始した…。壮大なスケールで描く「世界最終戦争」新シリーズ・スタート。