内容説明
本書は、石原が軍中央にカムバックしたとき、日本がたどったであろう「歩み」についての「思考実験(スペキュレーション)」である。それはまた、「ありうべきもう一つの歴史」であり、その意味では、現在多く読まれている太平洋戦争についてのゲーム的アプローチとは、いささか性格を異にしている。1940年代に日本がとった選択は、90年代にきわめて有効な示唆を含んでいる。石原のめざした「歴史のベクトル」を正しく見据えることは、現在直面している21世紀の選択への大いなる助けとなるであろう。
目次
1章 星のまたたく時
2章 クーデター
3章 石原、重慶へ翔ぶ
4章 新首相、石原莞爾誕生
5章 大統領の陰謀
6章 大統領の反撃
7章 風雲急!
8章 迫りくる最終戦争の危機