少女たちの魔女狩り - マサチューセッツの冤罪事件

少女たちの魔女狩り - マサチューセッツの冤罪事件

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  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582824070
  • NDC分類 253
  • Cコード C0022

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

20
1962年に始まったセイラム魔女裁判について。200名以上が魔女として告発され、19名が処刑(その他1名が審問中に死亡。5名が獄死)されるに至った経緯や当時のセイラム村の社会風土や思想について薄ぼんやりとだけど理解できた。清く正しく厳格なピューリタンの支配する土地で起きた狂気に満ちた所業を読むと集団心理って怖いなとつくづく思う。遥か太古から群れで生きてきたホモサピエンスは結局群れを構築して生きていくしかないのだけれど、そうした暗闇をこそ叡智の光で照らしてこうした暴走が二度と無いように考えたい。2017/01/04

itokake

19
1692年、アメリカで魔女狩りが起きた。それを当時の資料から忠実に再現。会話文もすべて記録にもとづき、被害者達の人柄が伝わってくる。村の厄介者だけではなく、名士も、理性の人も次々と絞首刑にされた。少女たちがヒステリックな騒ぎを起こし、周囲を巻き込んでいった様は、最近日本で起こったHPVワクチンの接種控えを思い出させる。今の日本では「あれは身体症状症」と医師が見抜けるが、当時はまだフロイトも生まれていない。狂気が地域を1年ほど支配したが、自分たちの力で立ち直る姿に救いが見えた。2023/02/28

姫苺

1
レポート用に。集団心理って怖いな、と思う。むしろ、臭いものには蓋をする心理が。少女たちを狂気に追いやった、当時の度を越えた厳格さや娯楽のなさが、ピューリタン社会では当然と見なされていて、誰もそれが狂気につながることに気づかなかったことが何より怖いのかもしれない。2012/01/30

0
著者、マリオン・L・スターキー 訳者、市場泰男 1994年9月20日 発行者、下中弘 発行所、株式会社平凡社 印刷、星野精版印刷株式会社 製本、和田製本工業株式会社2017/12/21

おのうち みん

0
セーラム魔女裁判の本で、非常によく調べていてしかも読みやすい。94年翻訳出版だが当時はこの事件の包括的解説は日本語ではほとんどなかったそうだ。今はもう少し増えたろうが、それでもこの本超えるものはないように思う。作者の再構成部分も、裁判記録などから関係者の発言を丹念に拾っているので大筋は人物の性格や状況を現していると思う。最後、事件後にセーラム村にやってきた若い牧師の、村人を和解させる努力と和解していく過程が感動だった。牧師は元はやんちゃで遊び人というのもいい。遊びの余裕がなかったのが事件の原因の一つだし。2011/12/21

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