内容説明
一九三〇年代半ば、ファシズム政権下で流刑に処せられた医師・画家が、イタリア南部の僻村で目のあたりにしたその地の人々と生活―キリストもそこに来ることはなかった、苛酷な現実の中の生。カルロ・レーヴィが自らの経験を記録し描いた世界文学を代表する傑作を読み解き、イタリア現代史の根本問題に迫る。
目次
ガリアーノへ
郷紳たちの村
姉ルイーザの来訪
サンタルカンジェロのジュリア
呪術的世界に生きる農民たち
ヴィッジアーノの聖母とローズヴェルト大統領
山賊伝説
グラッサーノ再訪
クリスマス・イヴの騒動
永遠の「クライ」を前にして〔ほか〕
著者等紹介
上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年生まれ。東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。東京外国語大学名誉教授。専攻、学問論・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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