歴史のなかの音楽

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歴史のなかの音楽

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  • サイズ A5判/ページ数 333p/高さ 22X15cm
  • 商品コード 9784582216318
  • NDC分類 762

内容説明

歴史、文学史、美術史、科学史等の専門家23人をゲストに迎え、自在な越境を愉しみ、たがいに挑発しながら、中世から現代にいたるまでの西洋音楽の流れを語りあう。対談による西洋音楽史。

目次

祈る人、戦う人、働く人―中世文化の担い手たち(中島悠爾)
書きしるされた音楽―中世の楽譜と音楽理論(皆川達夫)
聖と俗の共存―中世美術に描かれた楽師と楽器(名取四郎)
二つの宇宙のはざまに―ヨーロッパ的なるもの(阿部謹也)
不動の視点―イタリア・ルネサンス(高階秀爾)
地中海へのあこがれ―北方ルネサンス(樺山紘一)
生き切った時間の想い出―ルネサンスの祝祭(若桑みどり)
多視点のマニエリスム―シェイクスピアの世紀末(高橋康也)
真実よりも真実らしく―魂を揺り動かすバロック芸術(坂本満)
節度と型―フランス古典主義演劇と宮廷バレエ(伊藤洋)
〈良き趣味〉をもとめて―楽譜と演奏習慣(有田正広)
音は宇宙を宿す―自然科学と音楽(村上陽一郎)
世界は一冊の書物―啓蒙主義と音楽(鷲見洋一)
立ち遅れたドイツ―ゲーテの時代(小栗浩)
瞑想の伝達、内面の解放―ドイツ・ロマン派の絵画と音楽(有川治男)
浪費の復権―19世紀パリの文化(横張誠)
カタルシスの放棄―リアリズム演劇(毛利三彌)
ひび割れた生命の杯(三光長治)
影から影へ―フランス印象主義(平島正郎)
夢と現実―世紀末ウィーン(千足伸行)
西欧との出会い―帝政ロシアの文化(川端香男里)
保守的な革命家―ドイツ表現主義(土肥美夫)
ユニヴァーサルな卵―未来への展望(武満徹)
イメージとしての音楽―なぜ音楽を語るか(三宅幸夫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kthyk

20
これは納得、素晴らしい本だ。音楽を音響そのものとして自律した芸術とみなす現代の音楽観は中世からみれば考えられないこと。中世において芸術は強く世界観と結びついていた。音楽は単なる現実の響きではなく、常に世界全体が照らし出される。建築と音楽は同じ思想に裏付けられていた。現実の世界は光と闇という二つの世界がせめぎ合う場、だからこそ地上の音楽に天上の音楽を映し出すように努めなければならない。俗世間に横行する人の官能をくすぐる音楽ではなく、正しい理論に導かれ作られたある意味では人工的音楽こそ天上の音楽を反映した。2021/05/22

ユーディット

1
対話形式。バッハの作曲技法の専門家が音楽だけでなく、美術や社会、演劇など様々な分野の歴史家へインタヴューしながら音楽史をとらえようとする物。個人的には対話形式は嫌い(会話には自然な無駄な部分が多い)で滅多に読まないが、全体的に美術史より音楽史の研究の方が少ないし、真面目な内容なので目を通した。論文調だと読めない人にまずお勧め。2014/01/21

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