出版社内容情報
人の役に立ちたいと、隠居後、女鍼師に弟子入りした元同心の児島右善。悪を許せぬ正義の隠居、元隠密廻り同心新シリーズ第2弾
内容説明
元北町奉行所の筆頭同心・児島右善は、神田明神下の鍼灸療治処の離れに隠居の身を置き、美人鍼師で人気の竜尾の弟子兼用心棒となっている。江戸では今、養女多恵の祟りに見舞われたと噂の大店質屋に不幸が続き、女童幽霊も目撃され…。そんな折、右善を旗本の用人が訪れ、家宝の名刀「備前長舩派」が路上で何者かに盗まれたが探してほしいと言うのだ。
著者等紹介
喜安幸夫[キヤスユキオ]
昭和19年生まれ。兵庫県姫路市出身。平成10年『台湾の歴史』で第7回日本文芸家クラブノンフィクション賞受賞、平成13年『身代わり忠義』他で第30回池内祥三文学奨励賞受賞。日本文藝家協会会員、日本文芸家クラブ会員、歴史時代作家クラブ幹事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
92
隠居右膳 江戸を走る「妖かしの娘」2巻。美人鍼師竜尾さんの見習い件用心棒の右膳さん、町内の用心棒になってしまいましたね、竜尾さんまでも手助けに加わりますます面白くなってきました次巻も楽しみです。2017/04/27
ともさん
1
息子善之助の手柄にはならないが、関係する者が巻き添えを食わぬよう措置をとった右善の措置は流石。2020/02/14
いえのぶ
1
痛快に読める時代小説。ドラマ化できそう。なぞの複雑さとかはあまり意識しないで読もう。2017/05/07
goodchoice
0
隠居右善の行動力と筋読みはさすがである。右善のまわりを固めるスタッフの人数が多いのがこのシリーズの特徴である。2017/03/23
のんぶぅ
0
三歳で養女となり、八歳で妹が生まれ、十二歳で実の親に引き取られ、生きていれば二十七歳になっているやも、養親の継母からの仕打ち・紛失した金に絡んだ折檻の末の首くくり未遂、引き取られる際の、継母「我家の疫病神を連れて行ってくれるなら・・・」の言いぐさには。継子いじめの果ての罵詈雑言に呆れますが。鍼灸療治処の隠居・右善の八面六臂の対処に、同心の息子、後輩の同心と手先、三八駕籠かき、療治処の老夫婦らの関りの中で、事案を解きほぐし全容を闇の中に消し去る、右善の心に去来するものは何か。 2017/01/30