アクションコミックス<br> 零の帰還

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アクションコミックス
零の帰還

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  • サイズ コミック判/ページ数 239p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784575843088
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C9979

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nnpusnsn1945

12
主人公の顔は皆同じだが、モノローグが癖になる。話全体の表現は淡白である。平和漫画にある「強い」メッセージはないが、戦況の厳しさがより伝わりやすい。皮肉にも命をかける月光搭乗員の話は面白い。武功を挙げようが、戦局を打開できない状態にあるやるせなさが見える。表題作は、『永遠の0』から現代パートと思想を抜き、大陸戦線と光人社の戦記を足した感じである。戦闘機の種類も多様なために、日本軍機の入門に最適。2020/10/26

黒川ケンキチ

11
滝沢聖峰先生の戦争漫画はどれも傑作ばかりだが、この本も大傑作。読後、個人的に考えさせられたのが、特攻作戦で熟練搭乗員に「自殺攻撃」を強いて多くを死なせた軍部の愚劣さについてである。この漫画には出てここないが、史実では「俺もあとから靖国に行く!」と言って特攻出撃を見送ったあと、戦況が絶望的になると自分は命が惜しくなって逃亡し戦後ものうのうと生き延びた指揮官がいるのである。恥を知れと言いたい。・・・あと、『東京物語』のハッピーエンドバージョンが掲載されていて、殺伐とした短編集の中で唯一心が安らぐ話であった。2013/11/18

ウチケン

5
短編版『東京物語』の再読に併せて。表紙の零戦一一型からして思わず手にしてしまう。人間は描けてもメカに弱い漫画家さんも多く見られる中で、滝沢聖峰さんは、最近では かわぐちかいじ氏と並んで画力に安心して物語が読める漫画家さんだ。(昔なら松本零士や新谷かおる。新谷かおるは兵器に限らず車やバイクものでも評価が高い。)非戦・反戦を声高に叫ぶことなくパイロットの悲哀を描いた短編集。時代を生きた航空兵の想いにほんの少しでも触れられた、そんな気持ちにさせられる。そんな中での『東京物語』は一遍の清涼感すらある。2015/10/25

5
どの作品も、軍人としての日本男児のかっこいい生きざま満載でした。色々な想いを胸に戦ってくださったんだなぁ〜。どの作品も哀しいんですが、どこか『前を向かねば』と思えます。2014/03/22

印度 洋一郎

5
以前出ていた「新太平洋戦記」の新装改訂版。前著の収録作が一部割愛され、新たに短編が収録された。改めて読んでみると、全編を通して最終的に敗北していく者達の哀しみが通底している。特に、大戦末期の敗色濃い時期の戦いが中心になっているからだろう。海軍のパイロットには難物飛行機だった雷電、夜間戦闘機の月光、中には陸軍の隼や疾風のエピソードも。だが、やはり中心は零戦だ。出て来る人物も、戦いに倦んで死を望む者、不可避な敗北を達観する者、どうにもならない戦局に荒んでいく者など苦い読後感がある。一体あの戦争は何だったのか?2014/01/08

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