内容説明
沼津では紅葉一心斎と名乗って盗賊を撃退し、甲斐では白鳥一心斎を称して刺客を成敗。神出鬼没の活躍を続ける中村一心斎の前に、昔、窮地を救ったツルという美しい女が現れる。さらに鼠小僧次郎吉や勝小吉、男谷精一郎らおなじみの面々も加わり、舞台は江戸から加賀へ。異国船を建造するという一心斎の夢は叶うのか。好評シリーズ最終巻。
著者等紹介
高橋三千綱[タカハシミチツナ]
1948年大阪府生まれ。サンフランシスコ州立大学、早稲田大学をいずれも中退の後、新聞記者となって活躍。1974年『退屈しのぎ』で第17回群像新人賞を受賞、翌年から執筆活動に専念し、1978年『九月の空』で第79回芥川賞を受賞。ゴルフなどの漫画原作や時代小説も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mc6ρ助
11
『「剣を取るのも、まず、腕が動き、指先が騒ぐ。そのしくみをとらえておけば、相手の力を容易に逆用することが可能になる。さすればいずれ、身体の芯をとらえて崩すことができるようにもなるのだ」「百日剣術をする暇があったら、一日、森閑として考えるべきなのだ。人の息を盗み、吸い上げれば、触れずして相手の動きを封じることができる。・・」(p293)』強すぎる主人公ではチャンバラ小説(アクション・エンタメ)は成り立たないんだ。高橋三千綱さんが描く剣聖中村一心斉、ユーモア小説の主人公としてはソコソコだったかな。2022/05/12
パンパンダ
0
一心斎や各登場人物のその後が気になる。続編を期待したいところ。2019/05/06