内容説明
訳あって岡っ引きを辞め、深川で家請人業を営む克治。困っている人を助け仕事は繁盛していたが、ある夜、身投げしようとしていた大店の娘の命を救ったことで身辺が慌しくなる。時あたかも、盗賊“源氏の一味”が江戸の町を我がもの顔で駆け巡り、市民を怯えさせていた。著者渾身の書き下ろし時代小説、新シリーズ第一弾。
著者等紹介
築山桂[ツキヤマケイ]
1969年、京都府生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得。日本近世史の研究論文を発表しながら時代小説を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
50
家を直した時大工さんと請負契約ってものをしたことがありましたが、江戸時代に家請負人なんて洒落た職業があったものです(#^^#)。元岡っ引き克次が深川で家請人業を営む経緯に至ったのは仕えていた同心を死に至らしめた事によるらしい。岡っ引きっちゃあくどいのもいるが、克次に仕事を与えてくれるっていうのはきっと克次が善人だったからだろう。人は顔で判断しちゃいけないけど(^^;初っ端から刀傷の顏を見せられちゃ引きますよね(#^^#)。捕物あり色恋ありで読ませてくれます。勿論シリーズ読破しまっせ😄2023/07/09
アボガドみよ
10
時代小説はやはり落ち着きますね~もちろん、続きも読みます。2023/04/17
あかんべ
6
家請人、保証人と不動産屋を兼ねた職業。受ける受けないで悩む程の危ない職業。謎の女お京が気になる。2013/08/25
藤よい
4
アンソロジーで知った作家さん。文の雰囲気も読みやすく、登場人物も設定が明確で、すいすいと読み終わりました。子どもたちが春休み中で、なかなか本に集中できずにいますが、良い活字タイムになりました☆ さっそく次巻を予約しました。楽しみです。2019/04/02
静間
3
江戸人情物。家請人・・・今日の保証人代行業みたいなお仕事。十手を返し新米家請人として働く克次のお話。十手を返したとはいえ、使われていた同人の跡取りからは岡っ引きに戻らないかと誘われているし、元の職業を知っている人からは頼りにされる。元より、請人を雇う人は何某かの問題を抱えているものであるので自然と事件にかかわってしまう。現在このシリーズは四冊が出版されているという事で、お話の導入という感がぬぐえない。色々と説明されていないところは次巻に説明されるのかな。お京さんのご飯食べてみたい。2012/07/01