出版社内容情報
【全巻内容】1・2・3 告白 上・中・下(小林善彦訳)4 孤独な散歩者の夢想/マルゼルブ租税法院院長への四通の手紙(佐々木康之訳)5 学問芸術論/レナル師への手紙/スタニスラス王への回答/グリム氏への手紙/ボルド氏への最後の回答/ディジョンのアカデミー会員(ルカ)の学問芸術論についての新しい反論に対する手紙/ボルド氏への第二の手紙の序文/村の占い師(山路昭・海老沢敏訳)6 人間不平等起源論/言語起源論/発音について(原好男・竹内成明訳)7 社会契約論/社会契約論または共和国の形態についての試論/政治経済論(作田啓一・阪上孝訳)8・9・10 エミール 上・中・下(樋口謹一訳)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月照彦
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文中に出てくる「私は誰よりも賢明な人間である」、「私は他の誰よりも善人である」等の自分を良く言い切る文言は、まさに欧米人特有の自己アピール的言い回し方で、日本人にはちょっと違和感を感じるが、しかし自然が好きで、緑を見ると癒されれる気持ちや、子供たちの笑顔を見るだけで心が満たされる素敵な一面も伝わってきて、ルソーに対して少し興味が湧いてきた。2013/11/17
壱萬弐仟縁
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「私はこの四十という年齢を、出世のための努力をやめて、あらゆる種類の野望に終止符をうつ時期と定めていた」(p.29)。ほほぅ。評者も四十路になったため、著者の決意を参考にして生きていく必要を感じる。散歩は福澤諭吉先生も日課として実行されていたが、散歩が思想を深め、セレンディピティが創出されるのかもしれない。牛山恭範先生の「核要素時間」はこの散歩の時間になるのかもしれないな、と思ったりする。2012/05/03